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「生成AI」を使いこなせば「大学は進化する」と説くAERAの特集

Chat GPT
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学生怠惰にする懸念

AERA(7月10日号)が「『生成AI』で大学は進化する」を特集している。これまで生成AIは「人間をダメにしてしまうのではないか」と否定的な見方が多かった。特に学生のリポート作成ではAI利用が懸念されていた。

科学技術の進歩は人間の生活に資するものでなければならないし、技術の使い方によってプラスにもなればマイナスにもなることは誰でも分かっている。ただし、常に悪の誘惑に勝てるとは限らないのが人間の歴史でもある。

パソコンが出現した時でさえ、過去の論文を「コピー&ペースト」(切り貼り)して済ますことが容易になり問題になったことがあった。生成AIはネット上にアップされた膨大な情報を集めてきて、指示に応じた再構成をする機能だから、コピペのように「盗作・剽窃(ひょうせつ)の跡」がすぐにバレるようなヘマはしない。今や学生は自身が勉強しなくても、もっともらしい論文が書けるというわけだ。

だが、その生成AIは学生を怠惰にするのでなく「大学は進化する」というのである。なぜか。同誌が引用した東北大の調査では、対話型AIである「チャットGPT」を使ったことがある学生は32・4%、論文提出に利用したのが14・0%だった。まだまだ普及はしていないようだ。

だが使い方は「学生を怠惰にする」のではなく、工夫が見られる。「回答が正しいか確認し、必要に応じて修正した」のが91・8%、「書き換えたり書き足したりして自分のアイデアを生かした」のが85・3%にも上った。AIに書かせて「はい、おしまい」ではないのだ。「自分の文章力や思考力にプラスになると認識している回答が7割を超えた」という。

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