トップオピニオンメディアウォッチ金利差意識から再び円安に動きだした日米金融政策に論評少ない各紙

金利差意識から再び円安に動きだした日米金融政策に論評少ない各紙

注視する姿勢強める

そんな日米の金融政策について、社説で論評を掲載した新聞は多くない。これまでにFRBについて掲載したのは16日付の読売、日経と21日付本紙の3紙、日銀については19日付日経の1紙のみである。円相場を140円台にまで下落させている現状を考えると、何とも寂しい限りである。

さて、大規模緩和の維持を決めた日銀について、日経社説は「物価と賃金『変化の芽』注視を」の見出しを掲げた。

「変化の芽」とは、植田和男総裁が会見で繰り返し語った「企業の価格や賃金の設定行動に変化の兆しがみられ始め、注目している」との発言のことで、同紙は、「企業の予想を上回る値上げや賃上げが、安定した物価上昇への『芽』になりうるとの見方だ」と解説する。

決定会合後の総裁会見を報じた本紙では、輸入物価の下落が物価の上昇率を押し下げていく効果について「下がり方が思っていたよりもやや遅いという感触を持っている」との認識も示した、とした。

サイド記事では、日銀が消費者物価の上振れを注視する姿勢を強めている、として、「原材料高を反映した価格転嫁や、人手不足に対応した賃上げの広がりが背景にある」と報じている点である。

日経社説は、長年デフレやゼロインフレに慣れた企業の行動が変わりつつあるのかどうか、との問題意識を提示し、日銀に対しては「政策運営の今後にも大きく関わる論点だけに、徹底した情勢分析と適切な情報発信に努めてほしい」と注文する。

同紙にとっては、2%の物価目標達成を視野に入れた日銀の金融政策の正常化、つまり、大規模緩和策の修正をようやく口にできる糸口にたどり着いたという感じか。

spot_img

人気記事

新着記事

TOP記事(全期間)

Google Translate »