トップオピニオンメディアウォッチ日野自・ふそう統合 EVだけが脱炭素化でない現実を評す保守系3紙

日野自・ふそう統合 EVだけが脱炭素化でない現実を評す保守系3紙

日野自動車は自動運転を前提とした電気自動車「FlatFormer」を東京モーターショー2019で出展したことがある。=2019年8月23日、東京都(UPI)
日野自動車は自動運転を前提とした電気自動車「FlatFormer」を東京モーターショー2019で出展したことがある。=2019年8月23日、東京都(UPI)

水素技術で脱炭素へ

日野自動車と三菱ふそうトラック・バスが先月30日に経営統合に向けて基本合意したと発表したことを受け、日経(1日付)、産経(4日付)、読売(6日付)の3紙が社説で論評を掲載した。

3紙の論評は多少のニュアンスの違いはあるものの、主眼とする点はほぼ同じ。水素を使った技術を中心に脱炭素化への取り組みで「先手を」(日経)、「存在感発揮を」(産経)、「前進を」(読売)求めた。

なぜ水素なのか。乗用車では米欧、中国で電気自動車(EV)の普及が進むが、車両が重く大きなパワーが必要な中大型トラックでは、そうはいかない。

長距離走行が求められるトラックをEV化するには、「大容量のバッテリーを搭載する必要があり、重量が重くなって走行性能が悪化するなどの課題も指摘されている」(産経)からで、この点で、水素を使う燃料電池車(FCV)の方が走行性能が高いとされているのである。

また「充電にかかる時間も長い」(読売)ため、「水素を使うFCVなら、短時間の燃料補給で長距離の輸送を行うことができ」、「決まったルートで利用する場合は、水素の供給拠点の整備も最小限で済む」(読売)のである。

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