コロナ「第9波」警告するアエラ、海外観光客の“狂騒曲”伝える新潮

予想されていた状況

マスクも外せない慎重な日本人に比して外国人は既に行動に出ている。5月の大型連休に大挙押し寄せた海外観光客の“狂騒曲”をまとめたのが週刊新潮(5月18日号)の「『日本列島』阿鼻叫喚」だ。

浅草や箱根といった定番の観光地より、今季集中したのが世界で公開された映画「ザ・ファースト・スラムダンク」の舞台となった江ノ電だ。「韓国や中国系の方が多いようですが、マナーにも頭を悩ませています」と江ノ電鎌倉高校前駅付近の住民の声を紹介している。

道路に出て写真を撮る、車の通行を妨害する、民家に入る、甚だしいのは人の庭で小用を足していく者もいるという。警備員も言葉が通じず、警官の制止も無視、まさに傍若無人の振る舞いだ。

観光客が殺到するのはこうした“アニメの聖地”だけではない。北海道、京都など各地の名だたる観光地では押し寄せる海外観光客の波に悲鳴を上げている。まず人員などコロナで縮小した態勢では押し寄せる客をさばけない。まして言葉も通じず、マナー違反の意識もない習慣の違う海外の人たちに翻弄(ほんろう)されるばかり。

しかし、海外インバウンドは予想されていたことだ。迎え入れる態勢を整える時間がなかったわけではない。アルバイトを増やしたり、語学のできる人員を確保して備えた所もあるが全体的に見ると足りていないのが実情だ。

迎え入れの質向上を

日本のサービスの基本が「薄利多売」だが、高級品や高額なサービスを求めて来る海外観光客への対応があまり整えられていない。「桜美林大学の戸崎肇教授」は「本当に価値のあるものに適切な対価を払ってもらうという、本来あるべき旅行産業のあり方へと舵を切っていく必要がある」と指摘する。

高額消費を惜しまない、むしろそのようなサービスを求める海外の観光客が満足するほどのホテルや態勢を整えることはこれから真剣に取り組んでいかなければならない課題だ。そのためにはこの程度の「阿鼻叫喚」に悲鳴を上げていては始まらない。施設も人員もサービスの質も高めていく必要がある。同誌の指摘は今後の海外インバウンド対応で重要な視点である。(岩崎 哲)

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