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化石燃料に代わり「水素」によるエネルギー革命を説くNW日本版

エネルギーのイメージ(Photo by Sharon Pittaway on Unsplash)
エネルギーのイメージ(Photo by Sharon Pittaway on Unsplash)

最も豊富な水素元素

化石燃料に代わるエネルギー開発は世界共通の課題だが、ニューズウィーク日本版3月21・28日号の特集「グローバル企業に学ぶSDGs」の中で「電力会社が挑戦する水素社会」の記事は、「世界は今まさに地球規模のエネルギー転換の時代を迎えようとしている。19世紀の産業革命以来の大変革が迫っている」と始まり、次代のエネルギーの主役は「水素だ」と断じている。

かつて産業革命による大量生産は、イギリスをして商品市場を開拓させ、その繁栄は米国に及んだ。地球環境問題や近代のエネルギー開発がここに始まっているという認識の下、その歴史的文脈の中で、今のエネルギー問題を捉え、エネルギー革命の必然性を自覚的に説いているのはさすがだ。

その上で「太陽光や風力などの自然エネルギーは再生可能だが、気候に左右されるため供給が安定しない。そこで化石燃料に代わる代替エネルギーとしてネックになっている」として、「太陽光や風力などの再生可能エネルギーを使って製造される『グリーン水素』だ」と「水素社会」の到来を予測。

米エネルギー省(DOE)は「今後10年をめどに水素を価格競争力のある新エネルギーに仕立てる計画で研究開発を後押しして」いるが、「(すでに)米国内には2500㌔以上に及ぶ水素パイプラインが整備されていて、ほぼ全ての州に水素製造施設がある」と続けている。

水素は宇宙に最も豊富にある元素。「結合を解いて水素を抽出するにはエネルギーが必要で、再び結合するときにこのエネルギーが放出される」仕組みだ。「水素の中でも、いま最も注目されるのは、再生可能なエネルギーを使って水を電気分解して製造されたグリーン水素」。

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