トップオピニオンメディアウォッチ少子化の原因について日本の“線”型家族の弊を論じる山口真由氏

少子化の原因について日本の“線”型家族の弊を論じる山口真由氏

子供たちのイメージ
子供たちのイメージ(Photo by Charlein Gracia on Unsplash)

出生数が80万人割れ

2022年の出生数が初めて80万人を下回り、公的機関公表の推計より10年ほど早いペースで少子化が進行中だ。SPA!3月14日号で、山口真由・信州大学特任教授は英米の家族と比較考察し、少子化の原因を探っている。題して「出産はノリと勢い?/子育ての責任が重すぎる/日本が少子化になる必然」。

「日本の家族が親から子、孫へと縦につながっていく“線”だとすると、アメリカの家族は上の世代とも下の世代とも切り離され、夫婦と子どもだけからなる“点”(という違いがある)」。そして「“点”型家族の英米で少子化が起こらず、儒教の影響を受けて“線”型家族の東アジアは、すべからく子どもが生まれてこない。(中略)“線”型家族の子育て責任は“点”型家族に比べ重すぎるのではないか」というのである。

例えば「成人した子の罪を親が泣きながら謝罪し、引きこもった50代の子を80代の親が経済的に支え(中略)、私たちの国の子育ては果てがない。成人後であっても子どもの責任が親だけにのしかかる“線”型家族の国では、“点”型家族のようなノリと勢いで子どもなんて産めやしないのだ」「縦に連綿と続く家族的責任という重しからの逃亡の結果、少子化が進んでいるのかもしれない」と論じる。

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