国連制裁解除で協力
ロシアが、アフリカに浸透していることが伝えられている。民間軍事会社「ワグネル」を通じたマリ、中央アフリカでの影響力拡大が指摘されるが、大陸の東端スーダンでも軍事基地の設置で合意するなど軍事、経済、政治あらゆる面で浸透していることが明らかになっている。
仏放送局フランス24によると、今月に入ってロシアのラブロフ外相がスーダンを訪問、国連安保理が科している制裁の解除で協力する用意があることを明らかにした。2005年のダルフールでの民族紛争で、非アラブ住民が虐殺されたことに対する制裁だが、ロシアもウクライナ侵攻で世界から孤立しており、自らまいた種とはいえ、制裁に苦しんでいるという点では似ている。
ラブロフ氏はマリ、モーリタニアを訪問、先月には、エリトリア、アンゴラ、エスワティニ、南アフリカを歴訪しており、アフリカへの思い入れはかなり強い。
ロシア企業はスーダンの鉱山開発に参入しており、経済的つながりがある一方で、スーダン政権は、19年に失脚したバシル大統領の時代から、軍事的にロシアに依存してきた。その一部が、ロシアの海軍基地の設置合意だ。