中国が日本にも海外公安警察を置く現実に警鐘鳴らした「日曜報道」

日本に帰化後も圧力

同人権団体の報告では、国外で反体制運動を行う中国人に直接接触し、中国に残る家族に対して脅迫、嫌がらせ、投獄などを行いながら帰国するように活動する中国公安警察の拠点になっているという。日本でデモ行進を呼び掛けた匿名の男性は、「海外110番」で免許更新をする必要があるのかいぶかった。

スタジオ出演したジャーナリストの櫻井よしこ氏は、「日本に住んでいるウイグルの人とかモンゴルの人、日本国籍を取っている人を含めて公安から問い合わせが来たり、職場に押し掛けられて圧力をかけられている」と指摘。例として日本国籍を取得した静岡大学教授の楊海英氏を挙げた。

内モンゴル出身の楊氏は、中国が内モンゴルで惨(むご)い手法を用いながら強化している同化政策に反対してきたことで知られる。2000年に日本国籍を取得して帰化しており、現在は日本人だ。中国の圧力はとんでもない主権侵害であり、日本政府はしっかりとした措置を取らなくてはならないだろう。

番組では、林芳正外相が述べる「中国側に外交ルートを通じ、わが国の主権を侵害するような活動が行われていることがあれば、断じて認められないという申し入れを行っている」との映像を流したが、中国側から「そのようなことはしていない」と軽くあしらわれそうな気がした。

日本人なら個人は1億人以上もの大多数の中の一人だが、日本国内の中国人、とりわけ中国当局がマークする中国人、ないし帰化した人々はずっと少数になる。それだけに中国当局の監視が日本国内で強化されていることに差し迫った危機感があろう。

スパイ防止法が必要

元外務副大臣の佐藤正久参院議員は、中国の「海外派出所」について「他の国では閉鎖を命じている国もある」と訴えた。オランダ政府は同国内に設置された「海外派出所」に対して閉鎖を要求するなど、欧米は強く警戒している。どうしてわが国はこれくらいのことをやらないのか。

中国の非合法活動は総合的に進められており、世界各国で問題となっている。櫻井氏は中国の「三戦」(世論戦、心理戦、法律戦)や膨大なサイバー攻撃のほか「制脳権の確立」を目指す「恐ろしい時代」であると指摘。レギュラー出演者の橋下徹氏は「スパイ活動に対処できる法律を作るべきだ」と説いたが、もっともな話である。

(窪田伸雄)

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