中国が日本にも海外公安警察を置く現実に警鐘鳴らした「日曜報道」

スパイのイメージ(Photo by Craig Whitehead on Unsplash)
スパイのイメージ(Photo by Craig Whitehead on Unsplash)

反体制派活動を監視

昨今、国際社会での中国批判は高まっている。新型コロナウイルスに「ゼロコロナ」を掲げた都市封鎖への反発が「白紙デモ」となったのも、その国内への跳ね返りだろう。香港の一国二制度を無視した強権で民主派を一掃し、台湾には「統一」を掲げて軍事的威圧を増し加えているのだから無理もない。

だが、それだけ中国は国外に逃れた民主派や少数民族出身者の影響が広がることを恐れている。その一端が中国公安警察の非公式機関「海外派出所」で、世界各国に勝手に警察を設置しているという。11日放送のフジテレビ「日曜報道ザプライム」が、日本国内にも及んでいる問題として取り上げていた。

「海外110番」という中国政府が国外に設置した事務所は、「海外で生活する中国人の運転免許証の更新などの支援をする窓口」だと表向きの説明がなされているという。番組は日本に置かれた住所先の東京・千代田区にある5階建てのビルを訪ねていた。ドアは厳重なロックで施錠され、天井に監視カメラが取り付けられていた。

このような中国の「海外派出所」は、スペインの人権団体「セーフガード・ディフェンダーズ」が報告したところによると世界53カ国102カ所で確認されているという。管轄するのは福建省福州市公安局など。番組は同公安局のサイトから日本の「海外110番」の電話番号に電話を掛けたが、つながらなかった。実態の知れない様子である。

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