止まらぬ円安、求めるべきは日銀の対応、それとも企業の賃上げ?

アジア経済について語る黒田総裁=2007年(UPI)
アジア経済について語る黒田総裁=2007年(UPI)

円安が資源高に拍車

日銀が発表した6月の全国企業短期経済観測調査(短観)は、円安の恩恵を受けやすい輸出企業でさえ、景況感が悪化している状況を浮き彫りにした。

これまでに社説で論評した新聞は本紙を含め日経、読売の3紙のみと少なかった。コロナ感染拡大の第6波の収束傾向から諸規制が緩和され、経済活動が正常化に向かう中での原材料高、円安の影響で景気が微妙な時期だけに、もっと関心を持って取り上げてほしいところである。

3紙の見出しを掲載日順に記すと次の通り。2日付日経「資源高での景況悪化に警戒を」、3日付本紙「原材料高・円安が重荷に」、5日付読売「資源高の克服へ投資が重要だ」――。

今回の社説でも日経、読売には日銀に対して、これ以上の円安進行阻止への対応を求める文言はなかった。

特に読売は、「急激な円安が価格高騰に拍車をかけている」「資源価格や為替相場の先行きに警戒が必要だ」といつものように強調する。

今回の短観では、好調な業績で経済の回復を牽引(けんいん)すると期待されていた製造業で、景況感の低下が目立っているのは「気がかりだ」とし、16業種のうち12業種が悪化し、「いずれも原材料高を理由に挙げている」と指摘しているにもかかわらずである。

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