教職をブラックな職場と決めつける経済評論家だが解決案は見えず

教室のイメージ(photoAC)

授業の準備もできず

既にここ数年、政府の働き方改革の中で、教職現場の厳しい状況について、さまざまな議論がなされてきたが、経済ジャーナリスト・荻原博子氏は連載「幸せな老後の一歩」(サンデー毎日5月22日号)で「『ブラック』な職場で若者離れが進む日本の教育現場」と題し、「学校はブラック企業、学校の先生はブラック企業の労働者――。以前から何人もの小中学校の教員から聞いたことです」として口を極めている。

「今の教員は子どものために頑張るというより、教育委員会などに提出する書類の記入、保護者による苦情の対応、それに関連する書類の作成といった事務に忙殺されています。その結果、一番大切な授業の準備も満足にできない状況に陥っている」と。

取り上げているのは、文部科学省の「教員勤務実態調査」(2016年度)の数値。それによると教員の1週間当たりの学内勤務時間は小学校教諭57時間29分、中学校教諭63時間20分で、「労働基準法が定める週40時間の法定労働時間をはるかに超え、時間外労働が月80時間の『過労死ライン』を突破する教員が多いことを示しています。/しかも、恐ろしいことに家に持ち帰ってする作業の時間は含まれていないのです。/過労死する寸前まで頑張る教員のおかげで日本の教育はかろうじて成り立っているのです」と断じている。

先般、23年度から中学校の部活動の運動部の指導を休日に限って民間スポーツ団体などに委託すると決めたスポーツ庁の有識者会議の決定内容についても、「『部活動を民間委託すれば(教職問題は)解決できる』と考えるのは、安易すぎではありませんか」と手厳しい。部活の指導役を離れると、1週間13時間以上の“労働”が減るという試算もあるが、時間的に単純計算でブラックは解消されない。

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