――クルド人不法移民問題を取り上げるようになったきっかけは。
クルド人問題に取り掛かる前は、逆に移民をなぜしないのか疑問に思っていた。埼玉県川口市にはもともと縁はないが、昨年春に、X(旧ツイッター)上で、川口市民や川口市議の奥富精一氏がこの問題を指摘したため人権派につるし上げられたのを見ておかしいと思い、調べたら大変なことになっていることを知った。これがきっかけだ。
クルド人不法移民で混乱 埼玉県川口市「共生のまちづくり」裏目に「受け入れ前に環境整備を」

在留資格がない外国人たちの行為によって地域住民が迷惑を被っている。行政、政治、警察、法執行機関の怠慢故に、何の落ち度もない川口市民の生活が脅かされているのが問題の本質。ここから逃げてはいけない。それなのに、人権などを唱え、その問題の本質をずらした議論をしようとする人たちがいる。
大手マスコミはほとんど報道しないが、この問題に火を付けることができ、言葉で世論を少しだけだが動かせたことは良かった。一方で動かない政府に対する絶望感もある。個人的には嫌がらせを受けるようになり、クルド人や日本人協力者から脅迫や殺害予告を受けた。
――不法移民が川口市と蕨市に定住してしまう原因・背景は何か。
川口市は東京近郊にあり、この地域には古い木造の建物があり、解体需要が多い。そして日本で解体業の担い手が不足している。そこでクルド人の労働を求める人たちがいた。川口市のクルド人はたまたまSNSを通じて目立ったが、日本各地で外国人による治安悪化の問題が発生している。しかしメディアが伝えないので知られないだけだ。
今後、全国のあちこちで不法滞在外国人問題が起き、それが政府の無策で大きくなる可能性がある。そして日本人はお人よしで、外国人に優しく接しようとする。常識が通じない人がいることを知るべきだろう。
――クルド人特有の問題はあるか。
クルド人に実際に会ってみると、しっかりとした教育を受けておらず、順法精神が薄い人が多いことに気付く。自己主張が激しく、絶対に謝らない非日本的な人々だ。コミュニケーションを取る意思がまったくない。
また遠隔地ナショナリズムの危険がある。クルド語の限られたメディア・情報にしか触れておらず、影響を受けている。それが孤立を生み出している。
――クルド人不法滞在問題を取り上げることで、不法移民問題、移民との共存について世論の関心、社会制度など何か変わったことはあるか。
ネットでの関心が高まったことが一つで、ネット世論のほとんどは私に同調してくれている。世論に少し影響を与えたと思える半面、対立が激化し、住民が置いてきぼりになっている。大手のテレビ・新聞メディアは、人権配慮を理由に沈黙している。
これまでメディアは「クルド人を悲劇の主人公」として取り上げてきた。現地を実際に見ようとせず、目をつぶっていた。迷惑を被っている地元の声を拾おうとしていない。いまだに悲劇の主人公として、自称の難民や、クルド人たちへの同情記事を垂れ流す大手紙もある。民意から完全に遊離している。事実を事実として伝えようとしないことを理解できない。
不法滞在者、違法行為を働く外国人を批判し取り締まりを強化することは「差別」ではなく、当たり前のことだ。
1990年代に欧米で同じことが起こったと聞いている。この時期、メディアがおかしいどころか、外国人移民を擁護していた。私と同じようにおかしいと言っていた人がつるし上げられ、発言しなくなった。30年前のおかしな措置が、今の米国、欧州での移民問題での混乱につながっている。世界中が移民問題で大混乱しているのに、日本のメディアは人権バイアスや思い込みで動いている。
――左翼的なメディアや人権団体は、「差別をするな」とクルド人擁護に回り、右派は移民排斥を叫び、混乱を招いている。
こうした運動は誰のためにもならない。最優先すべきは日本人に対する人権侵害だ。最近になってようやく「ネイティブ・ライブズ・マター(地域住民の命は大切)」などの発言がSNSで拡散され、一般国民が声を上げるようになった。これまではなぜか自粛をさせる「空気」があった。
同時に、移民排斥を叫ぶ右派も問題を混乱させるだけだ。人種や反イスラムなどの宗教差別につながる懸念がある。こうした考えは社会を腐らせてしまうだろう。
――政府・与党に提言はあるか。
日本人ファーストで、移民・外国人管理政策を議論すべきだ。クルド人問題は、これまでの移民政策とは質も規模も違う。これは一例にすぎず、日本は今後、全く日本と異質な国から、外国人労働者が押し寄せる可能性がある。準備せずになし崩し的に外国人を受け入れるとリスクや問題がこれ以上に大きくなる。
国内の人口減少に基づく労働者不足の問題は、高齢者や女性の雇用強化や雇用流動化で解決できる。準備不足でおかしな状況にある現時点では、労働開国をやめるべきだ。