「家庭連合」解散請求どう見る? ユーチューバー三津間弘彦氏に聞く(上)

岸田政権は「テロに屈した」

岸田政権が世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の解散命令を東京地裁に請求した。国民の8割がこれを評価する世論調査結果が出る中、岸田政権の対応を厳しく批判するユーチューバーがいる。三津間弘彦さん(38)だ。安倍晋三元首相暗殺事件以降、新聞・テレビの既存メディアが教団批判を続けるのに、なぜ教団擁護の発信を続けるのか。三津間氏に聞いた。(聞き手・森田清策、写真・竹澤安李紗)
みつま・ひろひこ 昭和60年2月、千葉県生まれ。もともとの専門は中国古代史。最近は、個人的に気になった時事問題の評論をユーチューブなどで配信している。大東文化大学中国学科(現・中国文学科)卒・博士後期課程満期退学。 ユーチューブ・チャンネルURL https://www.youtube.com/@MitsumaHirohiko_Kihon

――文部科学省が、旧統一教会の解散命令請求を出した。これをどう見るか。

「テロに屈服した」という一言に尽きる。そもそも昨年夏の安倍晋三元首相暗殺事件以降の旧統一教会バッシングは魔女狩りで、(教団信者の母親が多額の献金をしたと言われ)山上徹也被告がかわいそうだという話から始まった。ところが、教団側は、山上被告の家庭に5000万円を、2005年から分割で返金している。つまりこの段階で教団は健全化しているという証拠だ。

だが、山上被告が教団を恨んでいたから教団が悪いという方向に、なぜか話が進んでしまった。解散命令請求によって、山上被告の目標が一つ達成されたことは間違いない。テロの脅しが通用してしまったのだから「テロに屈した」と表現するしかない。

(教団批判の急先鋒〈せんぽう〉の)ジャーナリスト鈴木エイト氏がよく〝ストローマン論法〟と言っている。実はこの山上被告の話自体がストローマン論法だった。テロ事件が旧統一教会への憎悪という話にすり替えられてしまった。最初からおかしい。

――テロなのに、論点をずらされて解散命令請求に至った、と。

完全にずらされた。事件直後、インターネットのインフルエンサーや評論家、政治家によって教団はバッシングを受けた。「カルト」のレッテルも貼られた。そして「解散させなければいけない」と、世論が煽(あお)られた。煽った側に政治目的があったと見るのが自然だ。

――その政治目的とは。

すでに多くの評論家が指摘していることだが、私は自民党の安倍派崩しと安倍路線の破壊だと見ている。安倍氏暗殺事件以降、安倍派がほとんど機能していない状況を見れば、少なくとも安倍派を抑えることには成功している。

自民党の支持基盤のうち、3割は岩盤保守層。この保守層に支持されているのは基本的には安倍派だ。なぜ日本の保守が強いかと言えば、安倍派が政治基盤として安定しているからだ。岸信介元首相(安倍氏の祖父)以来の関係があると言われてきた旧統一教会の人たちが、自分たちの思想を実現するためとはいえ、多くの保守層の代理として実践的に行動してきたことは事実だ。自民党保守派の集票基盤、支持基盤の一つであったことは間違いなく、それを攻撃したら政治バランスがどう変化するか、ということは容易に予測できるだろう。

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