社説

【社説】出生率1・30 少子化対策の抜本的見直しを

出生率の低下に歯止めがかからない。厚生労働省が発表した2021年の人口動態統計によると、1人の女性が生涯に産む子供の推計人数を示す合計特殊出生率は6年連続の減少で1・30だった。少子化対策の抜本的見直しが必要だ。

【社説】太平洋島嶼国 中国の覇権主義を抑えよ

中国の王毅国務委員兼外相が南太平洋の島嶼(とうしょ)国を歴訪した。バイデン米政権が構築を目指す「対中包囲網」を切り崩すため、太平洋諸国との関係を強化することが狙いだ。中国の覇権主義的な動きを抑えるため、日米両国などはこうした国々との連携を深める必要がある。

【社説】都「パートナー」「同性婚」に道開く危険な動き

東京都の小池百合子知事は、同性カップルを公認する「パートナーシップ宣誓制度」の今秋スタートに向け、人権尊重条例改正案を議会に提出した。

【社説】泊原発差し止め 適合審査中で理に適わない

札幌地裁が北海道電力の泊原発3基の運転差し止めを命じた。「津波に対する安全性の基準を満たしていない」(谷口哲也裁判長)というのがその理由だが、当の原発が原子力規制委員会の新規制基準適合審査を受けている最中に下された理に適(かな)わない判決だ。

静寂のトゥクトゥク タイから

タイらしい乗り物の代表に、三輪タクシーのトゥクトゥクがある。座席は3人掛けソファー一つのみ。屋根は付いているものの、ドアもなければ窓もない。ということは冷房はなく、バンコク中の排気ガスと熱気をまともに受けてしまう。

【社説】ウイグル内部資料 国連は人権弾圧本格調査を

国を超えて人権擁護の先頭に立つべき国連が抑圧者の宣伝に利用された。バチェレ国連人権高等弁務官の中国・新疆ウイグル自治区視察は、そんな結果しか残さなかった。中国の人権弾圧に対して国連による本格的な調査が求められる。

【社説】米国務長官演説 対中包囲網の形成を急げ

ブリンケン米国務長官はワシントン市内でバイデン政権の「中国戦略」について演説し、「中国は国際秩序をつくり変える意図と実行する経済的、外交的、軍事的、技術的な力を持つ唯一の国だ」と強調した。

【社説】首都直下地震 一層の対策で被害最小化を

東京都は首都直下地震などによる被害想定を10年ぶりに見直し、都心南部でマグニチュード(M)7・3の直下型地震が発生した場合、都内の死者は最大で約6100人、揺れや火災による建物被害は約19万4400棟に上ると推計した。

【社説】重信元幹部出所 過激派の武装闘争を忘れるな

1974年のオランダ・ハーグの仏大使館占拠事件で有罪判決を受けた国際テロ組織「日本赤軍」の重信房子元最高幹部が、懲役20年の刑期を満了して出所した。日本赤軍をめぐっては、世界各地で起こしたテロ事件に関与したとして国際手配されたメンバー7人が逃亡を続けている。引き続き警戒が必要だ。

【社説】国連安保理 容認できぬ中露の拒否権乱用

国連安全保障理事会が、北朝鮮による大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射を受け対北朝鮮制裁を強化する米国主導の決議案を採決したが、常任理事国の中国とロシアが拒否権を行使して否決された。

【社説】4回目接種 医療・介護従事者も対象に

新型コロナウイルスワクチンの4回目接種が始まった。対象者は3回目から5カ月以上が経過した60歳以上や基礎疾患のある18歳以上に限定されている。だが、接種を希望する医療や介護従事者にも対象を広げるべきである。

【社説】ウクライナ侵略 西側諸国は対露戦の決意示せ

ロシアによるウクライナ侵略が始まってから3カ月が経過した。ロシアのプーチン政権は首都キーウ(キエフ)や北東部ハリコフの攻略に失敗する中、南東部マリウポリに続き、東部ルガンスク州の完全制圧を狙うなど、東部2州から成るドンバス地方の支配地域の拡大に余念がない。

【社説】宇宙政策 日米協力で安全保障強化を

政府は、年末に予定する宇宙基本計画の工程表改定に向け、重点事項を決定した。ロシアによるウクライナ侵攻などを受け、防衛力強化が求められている中、多数の小型衛星を連携させて情報収集能力を高めるシステムの早期構築や、日本が参画する米国主導の国際月探査計画「アルテミス計画」への積極的な関与などを盛り込んでいる。

【社説】バイデン氏訪日 日米主導で中国に対抗せよ

バイデン米大統領が就任後初めて日本を訪問した。目的は、ロシアのウクライナ侵攻で国際秩序が動揺する中、インド太平洋地域への米国の関与が不変であることを示すため、米国の拡大抑止を強調し日米の強固な同盟関係を誇示するとともに、中国や北朝鮮による現状変更の試みは容認しない姿勢を明確にすること。

【社説】知床事故1カ月 国の検査体制も強化せよ

北海道・知床半島沖で26人が乗った観光船「KAZU Ⅰ(カズワン)」の沈没事故が発生してから1カ月が経過した。事故の背景には、ずさんな安全管理がある。業者が安全運航を徹底するよう、国の検査体制も強化する必要がある。

【社説】米韓首脳会談 日米韓の中朝牽制に弾み

バイデン米大統領が就任後初のアジア歴訪で、政権交代間もない韓国の尹錫悦大統領と初めて会談した。両首脳は同盟強化を確認した上で「力による現状変更」の試みを止めない中国、核・ミサイルにより周辺国に深刻な脅威を与え続ける北朝鮮に対し、牽制の枠組み強化や強力な抑止力に基づき断固たる姿勢で臨むことを確認した。まずは評価したい。

【社説】コロナ対策見解 「脱マスク」日常回復への一歩

政府は、新型コロナウイルス対策のマスク着用についての新たな見解を示した。屋外で会話をほとんどしない場合は「必要ない」とし、屋内でも周囲との距離を保ち、会話を控えれば不要とした。

【社説】処理水海洋放出 風評被害への懸念払拭急げ

東京電力福島第1原発の放射性物質トリチウムを含む処理水の海洋放出について、原子力規制委員会が必要な設備などを盛り込んだ東電の計画を妥当とした審査書案を了承した。事実上の審査合格だ。

【社説】マイナス成長 物価高、円安リスクに備えを

2022年1~3月期の国内総生産(GDP)速報値は、実質で前期比0・2%減、年率では1・0%減のマイナス成長だった。新型コロナウイルス変異株の感染拡大に伴う「まん延防止等重点措置」の影響で個人消費が振るわなかった。マイナス成長は予想されていたことであり止(や)むを得まい。

【社説】食料安全保障 国内生産増やし自給率上げよ

ロシアのウクライナ侵略、新型コロナウイルスの世界流行や地球規模の気候変動がもたらす異常気象などにより、世界的に穀物価格や肥料価格などが高騰している。食料安全保障が先進7カ国(G7)農相会合で話し合われた一方、自民、公明の与党はわが国の対策を強化する方針であり、国内生産を増やし自給率上昇を実現することを期待したい。

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