
サッカーの4年に1度の祭典、ワールドカップ(W杯)北中米3カ国大会が11日(日本時間12日)、開幕する。3カ国による共催は史上初となる。大会の成功を祈るとともに、7月19日(同20日)の決勝まで、1カ月の熱戦に期待したい。
初のベスト8進出目指す
日本代表は、初出場を果たしたフランス大会(1998年)から8大会連続の出場となる。1次リーグではオランダ、チュニジア、スウェーデンと対戦する。準備を万全にして臨んでほしい。まずは決勝トーナメント進出が目標となる。
強豪国オランダ、堅守を誇るチュニジア、長身の選手がそろうスウェーデンと、タイプの異なる国々が相手となる。1次リーグ突破に向け、臨機応変に戦術や選手起用を変える必要があるだろう。
現在の日本サッカーは、「パスワーク中心」「一部の主力選手依存」といった戦い方から、「個」の強さと組織力を連動させる方向へと進化してきている。対戦相手や試合状況に応じて、戦術やフォーメーションを変えていくスタイルだ。「誰が出ても勝つ、誰と組んでも機能する」(森保一監督)高いレベルが求められるようになった。
前回のカタール大会(2022年)で日本は、1次リーグで強豪のドイツとスペインを撃破した。その後も、国際親善試合でW杯優勝経験のあるブラジルやイングランドを破るなど、世界の強豪とも戦えることを示してきた。ならば、これまでの最高成績ベスト16を突破し、8強入り、さらには目標とする優勝も夢物語ではないだろう。現在の日本サッカーが世界を相手にどこまで通用するのか、その実力が試されることになる。
一方、勝ち進むためのハードルも上がっている。まず今大会では、出場チーム数が従来の32から48に、試合数も全部で104に増えた。日本がベスト8進出を目指す場合、決勝トーナメントがベスト32から実施されることから、以前の大会より試合が一つ多くなる。
また、開催国が米国、メキシコ、カナダにまたがっており、大きく異なる試合会場の環境や長距離移動への対応が必要となる。厳しい夏の暑さの中でも試合を戦わなければならない。
険しい道のりに見えるが、今は多くの日本人が世界の舞台で活躍する時代だ。今回のW杯代表メンバーも、海外クラブ所属の選手が26人中23人を占めている。イングランド・プレミアリーグなど、最高峰のクラブでしのぎを削っている選手たちが本領を発揮する時だ。そして選手だけでなく、帯同するスタッフも含め「国の総合力」(宮本恒靖日本サッカー協会会長)を発揮して乗り越えていくことが求められる。
現在地映し出す舞台
日本サッカーは五輪での銅メダル獲得(1968年メキシコ大会)やJリーグ発足、「ドーハの悲劇」など紆余(うよ)曲折を経て発展してきた。選手やスタッフだけでなく、審判団にも日本人が2人選出されている。日本サッカーの成熟度が高まってきていると言える。世界一を目指す日本サッカーの現在地を映し出す舞台となる。






