トップオピニオン社説今年度予算成立 後半国会で重要法案成立を【社説】

今年度予算成立 後半国会で重要法案成立を【社説】

 2026年度予算が成立し、特別国会は高市政権が公約した重要法案を審議する後半国会に入った。予算成立が4月にずれ込んだのは11年ぶりだが、1月の通常国会召集直後に衆院を解散し2月に投開票を行ったためだ。自民党・日本維新の会が与党で高市早苗首相でよいのかを争点としたのであり、民意の支持を受けて政策の実現を目指してほしい。

一般会計で過去最大

 衆院選を受けて首相指名選挙などを行うため召集される特別国会は、数日の会期で終わる例が多いが、年度内予算成立を目指した高市政権は150日間、7月17日までを会期とした。後半国会は3カ月余りを残しており自民・維新の連立合意に基づく法案を審議、成立させる有効な時間としてほしい。

 首相は衆院選で「日本列島を強く豊かに」するため「責任ある積極財政」を謳(うた)い、経済安全保障、食料安全保障、エネルギー安全保障などに先手を打つ投資として今年度予算を位置付けてきた。一般会計で過去最大の約122兆3000億円でありながら、財政規律を重視して基礎的財政収支(プライマリーバランス)は28年ぶりに黒字化した。

 年度内成立とならなかったが、暫定予算措置は大きな問題ではない。参院で与党少数ながら賛成多数で予算を可決できたのは、立憲民主党はじめ反対した野党に求心力がないからに他ならない。

 だが、物価・エネルギーの高騰への対策として講じた昨年度補正予算、今年度予算の効果を待つ前に、米国・イスラエルがイラン攻撃を開始し、ホルムズ海峡が事実上封鎖された事態は目下、最大の経済問題だ。その中で、さらなる物価高騰への対策として補正予算の編成を求める声が与党内から上がっている。

 ただ、これは自民内における主導権争いにならないか。首相は今年度予算の予備費で対応する姿勢を示すとともに、予算成立を受けた記者会見で、「備蓄放出量を抑えながらも年を越えて確保できるめどが付いた」と述べ、8カ月分の石油備蓄があることを指摘した。

 政府の措置でガソリンの市場価格は高騰を免れている。この間、冷静な対策を打ちながら、外交努力により米国・イスラエルとイランの軍事衝突が沈静化するよう見守りたい。

 首相の党内基盤は盤石とは言えないが、自民は石破前内閣で衆院選、参院選を1年以内に戦い、歴史的な大敗を喫している。公明党が連立を去り、維新が新たな与党になり政権合意して2月の衆院選を戦った結果を軽んじてはならない。

改憲審議などを進めよ

 維新が「絶対条件」とする衆院定数削減は45減で自民と維新は法案を提出する方針だ。また、憲法審査会での憲法改正原案策定に向けた審議、深刻な皇族数の減少を受けた皇室典範改正案の提出など重要課題が山積している。民意を受けた政策としてインテリジェンスの司令塔になる、いわゆる〝日本版CIA(米中央情報局)〟を設置する国家情報会議設置法案およびスパイ防止法案、国旗損壊罪に関する刑法改正案などを少しでも前に進めなくてはならない。

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