トップオピニオン社説第2次高市内閣 政策軸に衆参ねじれ克服を【社説】

第2次高市内閣 政策軸に衆参ねじれ克服を【社説】

首相親任式、閣僚認証式を終え、記念写真に納まる高市早苗首相(前列中央)と閣僚ら=18日午後、皇居
首相親任式、閣僚認証式を終え、記念写真に納まる高市早苗首相(前列中央)と閣僚ら=18日午後、皇居

 特別国会で行われた首相指名選挙で高市早苗首相(自民党総裁)が第105代首相に選出され、第2次高市内閣が発足した。自民党と日本維新の会の連立による第1次内閣は4カ月を経ただけのため全閣僚が再任するが、衆院選の大勝で民意を得た意義は大きい。

 可能な限り迅速に来年度予算案を成立させ、選挙公約に掲げた政策を推進してほしい。

参院では決選投票で指名

 第1次内閣は昨年の臨時国会で緊急的な物価対策を講じ、今年に入り首相は連立政権合意による政策推進を大義名分に通常国会冒頭で衆院解散・総選挙に打って出た。特に首相は選挙で「責任ある積極財政」を訴えたことから、第2次内閣はこれを具体化する初仕事として2026年度予算案を成立させる審議に注力することになる。

 122兆円を超える予算総額、社会保障費39兆円、防衛費9兆円はいずれも過去最大であり、経済安全保障、半導体、レアアース開発、食料、賃上げ、防衛、教育など成長分野やわが国の安全保障に不可欠な領域にいかなる予算投入を行い、どのような効果が期待できるのかなど活発な審議が必要だ。また、食料品への消費税減税を検討する一方で財政規律をいかに維持するのか、成長を通じた税収増による財源の見通しも大切な論点だ。

 だが、急ぎながら活発な審議を行う必要もある。首相は年度内成立を諦めない姿勢を示しているが、野党側の反発もある。予算は国民生活に直結するため、成立が新年度にずれ込み暫定予算を編成しなければならないのは避けたいところだ。

 また、審議を進める上で、衆参ねじれ国会の現実を今回の首相指名選挙は映し出している。衆院は3分の2を超える勢力を与党が得たことで、1回目投票で決着がついた。

 しかし、参院は与党少数であることに変わりなく、1回目の投票で高市氏は与党の議席数より3票上乗せした123票を得たが、過半数に1票足りなかった。このため小川淳也中道改革連合代表との決選投票となり、高市氏が125票を得て首相に指名された。参院では法案成立に時間がかかることを示しており、高市内閣の当面の国会運営を象徴していると言えよう。

 予算案の年度内成立を期すには、参院で野党側の会派から賛成を得て成立させることが最も確実だ。衆院通過は与党の絶対安定多数により揺るぎないが、憲法60条の衆院優先権による自然成立のためには3月2日までに衆院で可決しなければならない。衆院での各党代表質問を来週に行い、その後の予算委員会審議などを踏まえれば自然成立による年度内シナリオは日程的に難しいと言わざるを得ない。

 自民と維新の与党は一般法案を参院で否決されても、衆院で再可決できる3分の2以上の議席を押さえている。ただ、首相は衆参各院で3分の2以上を必要とする憲法改正発議に挑戦する意向も表明している。

野党との協力を大切に

 第2次高市内閣は、わが国を強くする積極財政、安全保障など共通する政策の軸を持つ野党との協力関係を引き続き大切にしていくべきだ。

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