第51回衆院選が公示された。立候補者は小選挙区が1119人、比例代表が166人(小選挙区との重複を除く)で、2月8日の投開票に向けた12日間の短期決戦に挑む。自民党と日本維新の会の連立与党になって初の総選挙であり、野党になった公明党が立憲民主党と結党した新党「中道改革連合」も審判を仰ぐ。寒さが厳しいが、多くの有権者の投票を願いたい。
消費税減税などが争点
主要争点は、引き続き物価高騰対策の減税だ。今回、自維与党は食料品の消費税率を2年間ゼロにすると公約し、中道と日本保守党は食料品の恒久ゼロを掲げた。国民民主党は消費税率一律5%への引き下げを主張し、参政党は廃止を訴えている。しっかりとした財源確保策も示してほしい。
また、ロシアのウクライナ侵攻、中国の台湾統一を狙った軍事威嚇、「西半球」重視の地政学的戦略を打ち出した米国など国際情勢が激動する中で、わが国の安全保障・外交も重要な焦点であり、憲法改正問題も争点だ。日米同盟の下でわが国がどのように平和と安全を維持し繁栄するかが問われよう。
高市早苗首相は、東京都内での第一声で「重要政策と政権の枠組みが変わった」と述べ支持を訴えた。自公連立で行われた前回衆院選、昨年の参院選による国会勢力の中で連立が組み変わり、その信を問うことが今回の選挙の中心テーマだ。
通常国会冒頭に衆院を解散したのは高い支持率が背景にあるとはいえ、高市内閣が編成した来年度予算案の今年度内成立を困難にした。政権交代の可能性はゼロではない。衆院選は政権選択選挙であり、衆院解散表明の記者会見で首相は「自分たちで未来をつくる選挙」と意義付け、与党で過半数獲得を勝敗ラインとして進退を懸けた。
中道の結党がなく、立民、公明のままで選挙戦に入ったならば、公明候補のいない多くの小選挙区で公明票の一部は長年の自公連立から自民候補に流れたかもしれない。公明票が自民候補から離れ、立民票と共に中道候補の票となる。与党が「自分たちで未来をつくる」には死に物狂いの選挙戦となろう。
また、中道による野党再編で、保守とリベラルの政策軸がよりはっきりしてきた。公明は自民との連立に当たり「政権内野党」「ブレーキ役」を自称してきたが、昨年の自民総裁選で保守路線を掲げる高市氏が選出されると、突然連立を離脱した。
結果的に自民は維新と12項目の連立政権政策合意を交わし、保守改革路線の加速力を増した高市内閣が発足。中道は生活者ファーストのほか、ジェンダー平等、LGBT差別解消法制定など多文化共生を掲げ、リベラル色の強い公約を打ち出している。このため選挙は政策を競うに相応しい構図となった。
各党公約吟味して投票を
一方、野党側は中道のほか、保守の参政、日本保守、中道保守の国民民主、左派の社民党、共産党、れいわ新選組など多党化している。各党は、それぞれ公約した政策の持ち味をアピールし、日本の将来の国家像を示すべきだ。有権者は各公約を吟味して投票してほしい。






