トップオピニオン社説新成人に贈る 新しい創造性の発揮を期待【社説】

新成人に贈る 新しい創造性の発揮を期待【社説】

 きょうは成人の日。日本と世界は、直面するさまざまな課題の有効な解決策を見いだせずにいる。変化を恐れない若い世代には、その突破口を切り開いてくれることを期待したい。

生成AIが身近な世代

 総務省が昨年12月31日に公表した令和8年1月1日時点の人口統計によると、平成19年生まれで今年18歳になる新成人は109万人。統計がある昭和43年以来最少だった令和6年の106万人に次ぎ2番目に少ない。少子化の流れが続く中で、改めて一人一人の存在の尊さを思わされる。家族や周囲の人々、そして社会全体で祝いたい。

 市場調査会社「マクロミル」が20歳で成人式を迎える若者500人に行ったアンケート調査では、日本の政治について56・6%が「期待できる」と回答した。「日本の未来が明るい」との回答も45・2%に上った。理由は「新政権への期待」などを挙げる声が多かったという。

 高市早苗首相の未来志向のポジティブな姿勢が若い世代に希望を与えていることが分かる。ほかにも、例えば米大リーグでの大谷翔平選手など世界を舞台に日本の若者が活躍し、日本の漫画やアニメのファンが世界に広まっている。多くの外国人観光客が日本を訪れるなど、日本人が自信を回復していることが背景にあるだろう。

 そして何より世界各地で戦争や対立が絶えない中、日本は比較的平穏で大きな社会的分断も起きていないことも将来への希望に繋(つな)がっていると思われる。

 新成人が未来に対して前向きな見方をしていることは心強い。若者らしい自由で柔軟な発想で、日本や世界の課題の解決策を見いだし、この国と人類の未来に明るい展望を開く新しい創造を期待したい。

 アンケートでは「チャットGPT」など生成AI(人工知能)の利用率の高さもはっきりと示されている。この世代を「生成AIネイティブ」と呼ぶこともあるようで、生活の中でぐっと身近なものになっている。

 生成AIを使いこなした新しい創造もどんどん生まれてきそうな予感がする。一方で、自分自身で苦労しながら新しいものを生み出していく努力が弱くなった時、創造性が廃れていくのではないかという不安もある。

 生成AIの活用の仕方、付き合い方は、これからの人類にとって大きな課題となると思われるが、便利さに安易に頼らず、真の創造とは何かということを考える必要がある。生成AIネイティブたる新成人はその先頭に立って挑戦してもらいたい。

柔軟さを世界のために

 新成人は、平成23年の東日本大震災をはじめとした大地震、毎年のように起きる洪水被害など、大きな自然災害が多発する中で幼少期を過ごした。災害の恐ろしさとともに、人々が助け合う姿を目にしてきた。そんな中で、人として大切なこと、人間の繋がりの重要性を感じてきたに違いない。

 持ち前の自由さ、柔軟さ、創造性を、自己実現のためだけでなく、家族、そして広く社会、世界のために生かしてもらいたい。それが社会が抱える難問を解決する突破口となるかもしれないのだから。

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