
昨年10月に発足した自民党と日本維新の会による連立政権は、国民の高い支持率を維持している。高市早苗首相は維新との連携を基礎に国民民主党との信頼関係を深め、「困難な改革にも果敢に挑戦したい」との意欲をにじませている。
政治的な指導力を発揮して高市カラーのにじむ重要政策を一つ一つ実現し、長期政権への布石を着々と打っていく年にしてもらいたい。
「指導力の発揮」を決意
高市首相は三重県伊勢市の伊勢神宮を参拝した後、年頭の記者会見に臨んだ。そこで強調したのは「政治のリーダーシップをしっかりと発揮していく年にしなければならない」との決意だった。
約26年続いた協力関係を一方的に解消して連立を去った公明党に代わり、維新が閣外協力という形で連立に参加しスタートした高市政権にとってのアキレス腱は政権基盤の弱さだ。
首相と維新とは国家観が近く、連立合意書に掲げた政策でも多くの点で一致している。維新の吉村洋文代表も「法案を成立させて日本を前に進めるべく頑張っていきたい」と強調。昨年の臨時国会では補正予算成立に協力した。
しかし、維新が「改革のセンターピン」と位置付ける衆議院定数削減は、自民内の消極姿勢も影響し今月召集の通常国会に持ち越しとなった。「副首都構想」でも副首都の要件が決まらず論点整理の段階にとどまり、連立の火種となりかねない。
ただ、憲法改正や皇室典範改正、スパイ防止法の制定、国家情報局の創設など重要な懸案も山積している。首相には、連立の不安定さを克服し、政策を前に進められるよう尽力してもらいたい。
衆院での与党過半数は無所属議員を取り込んでギリギリ確保しているが、参院では少数与党のままだ。首相は政策面で親和性の高い国民民主にも接近。昨年12月、178万円への引き上げで合意した「年収の壁」を巡る協議で譲歩する見返りとして一般会計の歳出総額が過去最大となる令和8年度予算案成立への協力を取り付けた。
首相は国民民主に政権入りの秋波を送っており、玉木雄一郎代表も「連立入りを模索中」と語っている。本予算成立後には連立の枠組みが広がり、自民、維新、国民民主による政権が誕生する可能性があると言える。
首相は年頭会見で「今やらなければならない」課題として、憲法改正と皇室典範改正を具体的に挙げた。国内外情勢が激変する今日、改憲は急務だ。首相が「日本にしかない大切な大切な私たちの宝物」という皇室の安泰を守るための法改正も待ったなしである。
政策の方向性の近い3党がエネルギーを力強く使って、国民の安全と国家の平和と繁栄のための重要法案を成立させていく姿を見たい。
年内に解散総選挙を
もちろん、自民自身が底力をつけ、長期政権への布石を打っていくことも必要だ。衆院で単独過半数を確保し安定基盤を造成するための解散総選挙を、年内、タイミングを見計らって断行すべきである。






