
青森県東方沖を震源とする地震があり、同県八戸市で震度6強、おいらせ町と階上町で震度6弱の揺れを観測した。50人以上がけがをしたという。
地震を受け、気象庁は新たな大地震が発生する可能性が平常時より高まったとして「北海道・三陸沖後発地震注意情報」を初めて発表した。ただ発生の確率は約1%とされており、注意情報の対象となった自治体の住民には冷静な対応を求めたい。
182市町村が対象
地震の震源の深さは54㌔、地震の規模はマグニチュード7・5だが、震源断層のずれ幅を正確に反映する「モーメントマグニチュード(Mw)」では7・4と推定される。Mwで7以上の地震が起きると大地震や津波の可能性が相対的に高まるため、防災行動を促し、被害軽減につなげる狙いから、気象庁は2022年12月に後発地震注意情報の運用を開始した。
北海道、青森、岩手、宮城、福島、茨城、千葉の7道県の太平洋沿岸部の182市町村では今後1週間、大きな揺れや津波警報を受けて速やかに避難できる態勢を整える必要がある。避難に適した服装での就寝や、貴重品の常時携帯などが求められる。食料などの備蓄や避難経路の確認も欠かせない。防寒対策も万全にしたい。先発地震で損壊した建物などには近づかないようにしてほしい。
今回の地震の発生エリアでは、1994年の三陸はるか沖地震や2003年の十勝沖地震などマグニチュード7~8級の地震が頻発してきた。千島海溝沿いでは、マグニチュード9級の巨大地震が約340~380年に1回の間隔で発生するとされている。今回は11年3月の東日本大震災の本震(Mw9・0)と同様に、陸側プレートと海側プレートの境界で発生。東日本大震災の2日前には三陸沖でMw7・3、最大震度5弱の地震が起きていた。
決して油断はできないが、ただ統計によると、Mw7以上の地震が起きてから7日以内にMw8級以上の大地震が発生する確率は約1%(100回に1回程度)だ。政府は事前の避難や交通機関の運休、学校の休校は必要ないとしている。
昨年8月には、日向灘を震源とする最大震度6弱の地震が発生した際に「巨大地震注意」の南海トラフ地震臨時情報が初めて発表されたが、避難所開設やイベント開催などで各地で対応が分かれた。政府は今回、後発地震注意情報の防災対応ガイドラインを対象自治体に周知徹底すべきだ。
懸念されるのは、SNSなどで偽・誤情報が広まることだ。SNSを盲信せず、自治体などの情報を確認することで落ち着いて対応してほしい。混乱を防ぐには買いだめなども控える必要がある。
全国の自治体で確認を
「災害列島」と言われる日本では、全国のどこで大地震が発生してもおかしくない。東日本大震災後も16年4月の熊本地震や24年1月の能登半島地震などが起きている。後発地震注意情報の発表を機に、注意情報の対象でない自治体も含め、住民一人一人が日ごろからの備えが十分か確認してほしい。






