
米大リーグ、ドジャースの大谷翔平選手が、今季のナ・リーグ最優秀選手(MVP)に選ばれた。
3年連続4回目の快挙だ。投打の二刀流を復活させ、総合力でのチームへの貢献が評価された。来季も大谷選手の活躍に目が離せない。
4回受賞は歴代単独2位
MVPの4回受賞は、バリー・ボンズ選手(ジャイアンツなど)の7回に次ぐ歴代単独2位。3回受賞者はアーロン・ジャッジ選手(ヤンキース)ら13人が名を連ねているが、大谷選手はそれら名選手のレベルからさらに一歩を踏み出したと言える。少年時代の憧れだったというボンズ選手に並び、超えることも夢ではないだろう。
大谷選手はMVP以外でも、攻撃面で最も活躍した選手に贈られるハンク・アーロン賞、最も活躍した指名打者(DH)のエドガー・マルティネス賞にも選ばれた。
今回も、投票権を持つ全米野球記者協会の記者30人全員が1位票を投じる満票での選出だった。大谷選手も「僕としてはすごく特別なこと」と喜びを語っている。
今季は両リーグで最多の146得点を記録したほか、出塁率と長打率を足した指標「OPS」が1・014とリーグトップ。本塁打では自己最多を更新した55本でリーグトップとの差はわずか1本の2位だった。
このような打者としての際立った成績だけでなく、6月からは2季ぶりに投打の二刀流を復活させ、8月のレッズ戦で初白星を挙げた。選考の対象ではないが、プレーオフでは先発投手の一人として存在感を示した。
打撃、走塁、守備、投球などでどれだけチームの勝利に貢献したかを示す数字「WRA」では、データサイト「ファングラフス」の計算でナ・リーグ1位の9・4。本塁打王と打点王に輝き、MVPを争ったカイル・シュワーバー選手(フィリーズ)の4・9を大きく引き離した。
投打の二刀流も走塁も全てはチームの勝利への貢献のためという強いモチベーションが根底にある。「自分が良いシーズンを送れればチームが勝てる。良い成績に収まっていれば、その先にMVPがもらえる」と語るように、MVPやタイトル、記録はその結果であるというのが素晴らしい。これは大リーグで活躍する大谷選手以外の日本人選手にも見られる姿勢で、大切にしてほしい。
2季ぶりに投手復帰した今季は、リハビリを兼ねて1イニングの投球から始めた。14試合の先発で1勝1敗、防御率2・87だった。投打のどちらが難しいかという記者の質問に「今年は手術明けで投球のリハビリの年だったので、そこが一番難しかった」と答えている。
二刀流フル稼働に期待
来季については「頭からいくつもりでいる。先発投手として1年間回ることが目標。どれくらいの数字が残るのか、楽しみな感覚が強い」と今から意欲満々だ。
さらなる高みに挑戦する大谷選手の姿は、多くの野球ファンに夢を与え、日本人に勇気を与えてくれる。二刀流フル稼働の来季の活躍を期待したい。






