トップオピニオン社説赤旗パワハラ契約 庁舎内勧誘の徹底調査を【社説】

赤旗パワハラ契約 庁舎内勧誘の徹底調査を【社説】

日本共産党本部
日本共産党本部

 共産党の機関紙「しんぶん赤旗」の自治体庁舎内勧誘に伴うパワーハラスメントが問題になっている。地方議員が赤旗の購読を職員に勧め、時に心理的圧力を伴うような行為が続いてきたとすれば看過できない。庁舎内での政党活動は、政治的中立性を損なうだけでなく、職員の自由な意思を侵すパワハラに当たる。この問題は全国各地で報告されている。

昇進時に勧誘され断れず

 新宿区が8月、課長級以上の管理職を対象に行ったアンケートの報告書によると、約8割が共産党区議から赤旗購読の勧誘を受け、このうち6割以上が心理的圧力を感じていた。区議から購読の勧誘を受けた職員のうち35%が「購読した」、50%が「やむを得ず購読した」と回答した。断っても重ねて勧誘されたケースも複数あった。

 議会では実態調査することに共産以外の全ての会派が賛成。同区では陳情採択は全会一致が必要なため継続審議となったが、その後、議会調整を経て実施に至ったことを歓迎したい。

 また、兵庫県芦屋市が昨年10月から11月に係長以上の管理職を対象に行った調査でも、75%が勧誘時に心理的圧力を感じており、そのうち77%が実際に購読していたことが分かった。

 両自治体では、昇進の内示直後や人事異動の時期を狙って勧誘が行われたとの証言が目立つ。拒否すれば職場での立場が悪くなるのではないかという不安を抱く職員も少なくなく、「断りきれず購読した」と語るケースが相次ぐ。単なる勧誘の範疇(はんちゅう)を超え、権力関係を利用した強要と言える。アンケートの記述欄では、管理職の内示が出される3月に、人事異動の情報をつかんだ議員が「昇進おめでとうございます」と近づき、勧誘するケースが複数報告されている。

 庁舎管理規則のほとんどは、政党活動や営利的な勧誘行為を禁止している。にもかかわらず、赤旗の勧誘・集金・配達が黙認されてきたとすれば、行政組織の自浄機能が十分に働いてこなかった証左である。議会や自治体が見て見ぬふりをしてきた責任は重い。庁舎内で特定政党の影響が及ぶ土壌があるとすれば、住民からの信頼は失われるだろう。この問題は、公務のあり方を問う試金石でもある。

 新宿区と芦屋市のケースは氷山の一角だ。世界日報が確認しているだけで今年10月末現在、「政党機関紙の庁舎内勧誘行為の調査・是正を求めた陳情」を採択またはその実態調査を実施した自治体は、全国で101に上る。政府は実態調査と改善に向けて取り組んでもらいたい。

維新と共産が全面対決

 日本維新の会のお膝元の大阪府は橋下徹知事時代の2011年までに、公費で赤旗を購読することを禁止とした。他の自治体に先駆けて明確な意思を示した形だ。維新代表の吉村洋文知事は4日の記者会見で、かつて大阪の府・市役所で赤旗を大量に購読していたことを認めた上で「税金の使い道としておかしい」ため止めたと説明した。

 維新が連立与党となり、共産との対決姿勢が鮮明になっている。赤旗勧誘パワハラ問題が国会で取り上げられる機運が高まっていると言えよう。

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