トップオピニオン社説外国人政策 受け入れにルールと管理を【社説】

外国人政策 受け入れにルールと管理を【社説】

参院本会議で、立憲民主党の水岡俊一参院議員会長が行った代表質問に答弁する高市早苗首相=5日午前、国会内

 政府は外国人政策に関する関係閣僚会議の初会合を開き、高市早苗首相は来年1月にも政策の方向性を示すように求めた。外国人が増加しており、国民の関心も大きく今年7月の参院選の焦点にもなった。安心な日本社会を維持していくため適正な共生政策を進めてほしい。

 不法滞在し治安乱す例も

 首相はまず、外国人による土地取得ルールの見直しに向けた不動産保有の実態把握や、出入国・在留管理の厳格化などについて迅速な検討を閣僚に指示した。首相も自民党総裁選で外国人政策の強化を訴えており、不法滞在者への対策および外国人による土地取得規制の強化を主張した。

 自民党と日本維新の会が連立を組んだ際の12項目の政策合意のうち、外国人政策は比率と総量規制を含む人口戦略を策定するとしている。また、人口戦略は外国人労働者の受け入れを管理しつつ、少子化対策を優先するとしている。どのくらいの外国人の人口、比率をめどとするのか議論となる。

 法務省の統計で、在留外国人数は2024年6月末に358万8956人だった。14年末は212万1831人で10年のうちに約146万人増えている。国籍別では中国、ベトナム、韓国、フィリピンの順に多い。不法滞在する外国人は今年1月時点で7万4863人だった。

 日本の人口の3%余りが在留外国人だ。また訪日外国人も増加しており、今年は4000万人を超えるとみられている。100人に3、4人は外国人であり、身近な存在になった。厚生労働省の国立社会保障・人口問題研究所は70年に外国人比率が約1割に達すると推計している。約1000万人になる計算で、抑制すべきだ。

 外国人が増えた最大の要因は日本の少子高齢化が進行しており、労働力が不足していることだ。いわゆる3K(きつい・汚い・危険)と呼ばれる職を日本人の若者が敬遠する傾向がある。今後も日本人の人口は減少していくことから、労働市場における外国人労働者への依存は続くだろう。

 その一方で、一部の外国人が不法滞在し、治安を乱すケースが頻発しており、社会問題化したのも事実だ。埼玉県川口市、蕨市ではクルド人(国籍はトルコ)が集住し、日本における社会的ルールを逸脱した行為から住民の不満が増した。婦女暴行、道路交通法違反、親の不法滞在のため就学できない児童の問題などが指摘されている。

 不法滞在する外国人の増加については、参院選でも自民党総裁選でも政策テーマとなっている。「日本人ファースト」を掲げ参院選で躍進した参政党は、「外国人総合政策庁」の新設を唱え、国益を重視した外国人の受け入れ、社会保障制度の乱用防止など在留管理の強化を主張した。

 政府はきちんと舵取りを

 特定技能制度が19年に始まり、介護・建設・農業など14分野で外国人の就労が可能になっている。政府は移民政策を取らないにもかかわらず、外国人が増え、不透明な実態がある。放置せず、きちんと管理した外国人政策の舵(かじ)取りをすべきだ。

spot_img

人気記事

新着記事

TOP記事(全期間)

Google Translate »