
秋篠宮家の長男であられる悠仁殿下は、19歳の誕生日のきょう成年式に臨まれる。皇位継承順位第2位、未来世代の皇室の柱となられる殿下の成年式は、皇室のみならず日本国の未来に繋(つな)がる。この日を迎えられたことを喜びたい。
学生生活を満喫される
男性皇族が対象となる皇室の成年式は父の秋篠宮殿下以来40年ぶりとなる。皇室の成年式の源流は、成年の冠を着ける「元服儀礼」にあり、奈良時代、後に聖武天皇となられた首(おびと)親王の元服が記録に残る最古のものだ。
このような歴史を背景に、式は古式に則(のっと)って行われる。皇居・宮殿での中心儀式「加冠の儀」で、天皇、皇后両陛下や秋篠宮殿下御夫妻らの前で未成年のかぶり物を外し、燕尾纓(えんびのえい)の付いた成年の冠をかぶられる。続いて成年の装束に着替え、皇室の先祖などを祀(まつ)る宮中三殿に参拝。両陛下に成年の挨拶(あいざつ)をする「朝見の儀」に臨まれた後、陛下から「大勲位菊花大綬章」が授与される。
一連の儀式は単に伝統を守るだけのものではない。長い歴史を誇る皇室の成年皇族の一員であること、さらに皇位継承順位第2位というお立場への御自覚を深めていただく、晴れやかにして重要な意味を持つ行事だ。
悠仁殿下は今年4月に筑波大学生命環境学群生物学類に御入学。宮内庁は成年式を迎えるに先立ち、大学内でヘルメットをかぶって自転車で広いキャンパスを移動されたり、自然豊かな構内の緑地を散策されたりする写真や動画を公開した。
殿下は授業でグループ別の実験やフィールド調査などに取り組まれ、高校時代に続きバドミントン同好会に所属。6月の「宿舎祭」では模擬店でベビーカステラを販売されるなど充実した学生生活をお過ごしだ。二度とない学生生活を満喫し、多くのものを学んでいただきたい。
殿下は3月に初めて記者会見に臨まれ、昨年18歳の成年を迎えたことについて「周りの方々から助言をいただきながら、一つ一つに丁寧に取り組み、成年皇族としての自覚を持ち、皇室の一員としての役割をしっかりと果たしていきたい」と決意を語られた。自然体ながらしっかりとした受け答えをされ、頼もしく思った人も多いだろう。
また象徴天皇の存在については「上皇陛下がお考えになり、天皇陛下が先日の記者会見でおっしゃっていたように、常に国民を思い、国民に寄り添う姿ではないか」と述べられた。将来、天皇の位にお就きになることを自覚し、天皇の在り方を御自身の問題として考えておられることがうかがえる。
旧宮家男子の皇籍復帰を
殿下は今後、新年の一般参賀など宮中の諸行事に学業に支障のない範囲で出席される見通しという。皇室会議の議員資格を有し、摂政就任や国事行為を臨時代行する資格も持たれる。一方、世代的に近い男性皇族がいないのは寂しい。将来皇位に就かれた時、お支えし相談相手となるような男性皇族がいないという状況は避けなければならない。皇族数の確保と安定的皇位継承のための政府有識者会議が示した、旧宮家男子の養子縁組による皇籍復帰を急ぐべきだ。






