【社説】竹島の日 領土問題解決へ大局的視点を

島根県が竹島(隠岐の島町)の領有権確立を目指して条例で定めた「竹島の日」を迎えた。竹島は江戸時代初期の記録が残る日本固有の領土である。今日、日本と韓国の係争地となっているが、過去の不幸な歴史を乗り越える解決を望みたい。

島根県主催の式典開催

竹島は江戸時代から鳥取藩の町人らが藩を通じて幕府の許可を受けてアシカ猟やアワビ採取を行っていた。日本は17世紀半ばには領有権を確立しており、廃藩置県後、1905年2月22日に島根県に編入された。この間、当時の李氏朝鮮が竹島を実効支配したことはない。そのことをまず、両国政府はしっかりと確認し合うべきである。

事情を複雑にしたのは日韓併合と第2次世界大戦での日本の敗北である。日本が占領下にあった48年に大韓民国樹立を宣言した李承晩大統領は、日本が講和条約によって主権を回復する直前の52年1月、日本海の海域に「資源と主権の保護のため」として竹島を含めた「李承晩ライン」を設定。その後に竹島を占領した。竹島は講和条約で日本が放棄した島に含まれておらず、当時は米軍の空爆演習区域として日本に使用料が支払われていた。李承晩ラインに国際法上の根拠はない。だが、韓国の不法占拠は続いている。

竹島の日は、竹島が島根県に編入された100年後の2005年に制定された。きょうは松江市で県などの主催による記念式典が開かれ、政府から平沼正二郎内閣府政務官が出席する。竹島が日本領土であることを十分に伝える機会としてほしい。

韓国では尹錫悦政権が文在寅前政権の反日色の強い政策を修正し、日本との関係改善に動いている。領土問題でも冷静な知恵を絞った解決を望みたい。

覇権主義的な動きを強める中国や核・ミサイル開発を続ける北朝鮮の脅威が高まる中、民主主義国である日米韓3カ国の安全保障協力は極めて重要だ。23年8月の日米韓首脳会談では、中朝両国を念頭に有事の際に速やかに協議することを確認。会談後に発表された「キャンプデービッド原則」では「自由で開かれたインド太平洋」を推進し、力による一方的な現状変更の試みに「強く反対する」とした。

北朝鮮は23年末の朝鮮労働党中央委員会総会で、韓国を「敵対的な国家関係」と位置付け、統一政策の転換を宣言。一方で日本に対しては、金与正党副部長が支持率の低迷する岸田政権の足元を見るかのように首相の訪朝に言及するなど、日朝交渉に向けたシグナルを送ってきている。日韓分断を図る狙いには領土問題はじめ警戒が必要だ。

国際司法裁に付託も

韓国が講和条約発効前の不当な領海線を根拠とした不法占拠をやめ、竹島を無人島の状態に戻すことも一案だろう。両国は問題解決に向けて冷静に話し合うべきだが、それができないのであれば、国際司法裁判所に付託して決着を付けることが望ましい。領土問題を分断の火種のままにするのではなく、解決して連携をさらに強化することが信頼関係を深めるだけでなく、北東アジアの平和と繁栄につながるとの大局的な視点を日韓両国に求めたい。

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