【社説】新成人に贈る 困難な時代でも夢と希望を

きょうは成人の日。昨年4月の改正民法施行で成人年齢が20歳から18歳に引き下げられた。多くの自治体では、成人式を「二十歳の集い」などに変更し、従来通り20歳を対象に開くが、新成人の自覚を持って新たなスタートを切ってほしい。

地方移住の若者が増加

総務省の人口推計によると、昨年新成人となった18~20歳の人口は341万人。このうち20歳人口は117万人(男性60万人、女性57万人)で前年から6万人減り過去最少。19歳は113万人、18歳は112万人で、年齢が下がるごとに少なくなっている。

ロシアのウクライナ侵攻という衝撃的な事件などによって、世界は不透明さを増している。ロシアのプーチン大統領は核兵器の使用に言及し、世界は冷戦終結後、最大の危機に直面している。

その影響は、エネルギー資源の高騰による物価高、穀物の輸出制限による世界的な食料不足となって表れている。さらに新型コロナウイルス禍の世界的な収束もまだ見えてこない。地球環境問題も、温暖化対策など待ったなしの状況だ。

国内に目を向けると、コロナ禍の影響もあって出生数がさらに減少。少子高齢化に拍車が掛かっている。労働人口の減少で経済的体力、活力が失われているとの懸念がある。

しかし、このような困難で不透明な時代こそ、若い人たちは夢と希望を持って時代を切り開いていってほしい。なぜなら、かつて経験したことのない状況では、過去にとらわれない若い人の発想が重要となるからだ。

コロナの感染拡大によってテレワークが普及したことで、働き方の概念が変わりつつある。従来の仕事中心のライフスタイルから、ワークライフバランス(仕事と生活の調和)重視への転換が一つの流れとなっているが、その最先端を行くのが若い世代だ。

家族、趣味、ライフワークなどを生きがいの柱にし、大都市から自然や子育て環境に恵まれた地方に移住する若い人たちが増えている。地方には豊かな農林水産資源や観光資源、独特の文化がある。それをITやデジタル技術と結び付けて地域の活性化に貢献している。

デジタルネイティブと呼ばれる世代でもさらにITリテラシーの高い新成人たちには、都市地方を問わず活躍の場は無限に広がっている。独自の多様な生きがいや夢を追求する中で、創造性が生まれ、新しいビジネスを生み出して成功例となることが十分期待される。

現代は都市部でも地方でも、ITで世界と通じる時代だ。ただ世界に出るためには、日本人独特のユニークさをいかに世界的な舞台で普遍的魅力として伝えるかが問われる。新成人にチャレンジしてもらいたいテーマである。

優れた日本文化実感を

いま世界で活躍する日本人アスリート、あるいは歴史上の人物や芸術家など参考にすべき先人先輩は事欠かない。

そのためにも日本の伝統や文化について知識を深め、その素晴らしさを実感するような体験をしてほしい。

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