【社説】大型連休 感染対策しながら楽しもう

今週末から大型連休に入る。新型コロナウイルスの感染拡大で行動の自粛を余儀なくされた昨年や一昨年と違い、今年は3年ぶりに緊急事態宣言やまん延防止等重点措置のない大型連休となる。感染予防対策をしっかり行いながら、連休を楽しんでほしい。

1600万人が国内旅行

大手旅行会社によると、大型連休中に国内旅行に出掛ける人は1600万人と見込まれている。東京や大阪などで緊急事態宣言が出ていた昨年同時期よりも70%近く増え、旅行日数も多くなるとみられる。

旅行業、観光業など大きなダメージを受けた業界、特に地方の観光地などは宣言下にない大型連休に期待するところが大きいだろう。政府の判断は妥当なものだと言える。

ただ連休などで人の移動が増えて感染が拡大したことは、何度も経験済みである。地方によって違いはあるものの、感染は高止まりの状況にある。ワクチンの接種が進んでいることや病床使用率などを見て、政府は行動制限をかける状況にないと判断したようだが、やはり感染拡大は避けたい。

岸田文雄首相は「3年ぶりに重点措置や緊急事態宣言のない大型連休となる。しかし油断は禁物。感染の再拡大を防ぎながら徐々に社会経済活動を回復させていくことができるよう協力をお願いしたい」と強調。マスクの着用や消毒、換気、3密の回避といった基本的な感染対策の徹底を呼び掛けた。

経済活動の回復では、日本は他の先進国と比べても遅れているのが現状だ。日本人の用心深さも影響していると思われる。その用心深さを持ち続けながら、少しずつ回復の方に比重を移す必要がある。

観光地を訪れることが感染の直接の原因になったとの見方は少ない。それよりは、久しぶりに会った人との会食などの機会が増えることが原因と専門家はみている。メリハリをつけた過ごし方で経済活動と感染対策は両立が可能なはずだ。大型連休をそのきっかけにしたい。

岸田首相は、帰省する人に3回目のワクチン接種や検査を受けるよう呼び掛けた。大型連休中、全国の主要な駅や空港で無料検査を実施する方針も明らかにした。

3回目接種は、全人口の5割を超えた。しかし、年代別でみると70代が8割を超えているのに対し、20代、30代は3割ほどにすぎない。

東京都の新規感染者を年代別で見ると、10代未満から30代で7割を占めている。若い世代に感染者が多いのは、活動的で外出機会が多いだけでなく、3回目接種が進んでいないことが大きいとみられる。

大型連休で旅行や帰省をする若い人も多いだろう。高齢の家族への感染などを考え、3回目接種を積極的に行ってほしい。

若い人は3回目接種を

岸田首相が会見でも述べたように、連休を利用して接種することを勧めたい。若い人は重症化リスクが低いとされるが、軽症でも重い後遺症に苦しむ人も少なくない。何より、周りの人々への感染など社会的な影響も自覚すべきだ。

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