世界日報の読者でつくる「世日クラブ」(会長=近藤譲良)の第210回定期講演会が21日、オンラインで開催され、ジェイソン・モーガン麗澤大学准教授が「アメリカ内戦革命~グローバリストによる国家侵食シナリオ」と題して米国保守の立場から講演した。モーガン氏は、リベラル勢力やグローバリストたちが推進する過激なLGBT運動などによって、「米国で文化大革命が起きている」と主張した。以下は講演の要旨。
米国はグローバリストによって、内戦状態になっていると考えている。グローバリストは国家や国民、伝統、家族といったものに愛着がなく、金と権力、性欲を重視する価値観を持つ。こうした勢力が米国を台無しにしていて、その影響が日本に及んでいる。世論調査を見ると、一部の米国民は民主主義に嫌気が差しており、自身の支持する党でない人々の行動を止めるために、暴力に訴えても構わないという考えを持つ。民主主義の危機と言えるだろう。
ホワイトハウスでは6月、LGBTQパーティーが開かれた。そこでは、乳房切除後の元女性や、胸の整形手術をした元男性が上半身裸で自身の身体をアピールしていた。また、本来、星条旗があるべき中央にLGBTQの象徴である旗が掲げられていた。星条旗の扱いは法律で規定されていることをホワイトハウスが知らないはずはない。先祖たちはいったい何のために命を懸けて戦地で戦ったのか。
LGBTQのパレードでは、血まみれの格好をした人や、全裸に近い人々が「お前たちの子供を狙っている」と言っている。全裸で自転車に乗っているパレードもある。一般の公道は大人だけでなく、子供たちもいるにもかかわらず、逮捕されずに許容されている。これらに対して、抗議の声を出せなくなっているのが今の米国だ。
こうしたグローバリスト勢力は、自身を正当化するために子供たちの教育にまで運動を広げている。活動家は出生時の性別ではなく、心の性別を強調し、体と心の性別が一致するのは当然ではないとしている。子供たちの見る番組までもがLGBT運動の教育に熱心に賛同している。
非常にショッキングなニュースだったことがある。自身の性別に対する違和感を親に言えない子供がフロリダ州にある組織に連絡を取ると、「Sex-Change Kits」(性転換キット)が郵送されたという。中には、胸を平らに見せる道具や、プラスチックの男性器が入っている。トランスジェンダーだからと危害を加えられる可能性もあるとして、刃物やテーザー銃も同封しているという。自身が迫害されていると思わせれば、子供たちを通じて暴動を起こすことができる。彼らが子供たちを革命者に仕立て上げようとしているのではないか。
米国社会が本当はどうなっているのかを日本のメディアはほとんど報道しないことが非常に気になっている。だからこそ、ありとあらゆる機会を使って米国の内情を伝えることで、大好きな日本を守りたい。人によっては私のことをゲイを嫌いなだけだと考えるかもしれないが、そうではない。LGBTの個人を否定するつもりはないが、彼らは自分たちを性的マイノリティーだとして、自己正当化しようと、それからLGBTQイデオロギーを子供に押し付けようとしている。
小児性愛者は性的マイノリティーを装えば、子供たちに近づけると思い、それを利用した。実際に児童性虐待の前科を持つ人物が学校の図書館でドラァグクイーンの格好をして本の読み上げをしていたことがニュースになった。
米国の基盤は、キリスト教とユダヤ教の聖書の考え方だ。今の状態は米国の「文化大革命」と言える。日本人は一刻も早く米国の現実を知って、憧れるのをやめてほしい。
私が幼かった頃は、米国はこのような国ではなかった。クリスチャンが路上で「イエス様を信じましょう」と話して逮捕されることはなく、公共の場で全裸になれば、わいせつ罪で捕まった。それが今では、これがグローバルと世界に発信するようになってしまった。
移民問題もある。この問題は侵略と言える。侵略の結果として、米国ではほとんど発症例のなかった結核、ハンセン病、コレラ、天然痘などの病気が問題になっている。ニューヨークでは結核の発生件数が急増しており、ほとんどが南米生まれのワクチンを打っていない人々だ。米国は中世に「逆進化」している。
難民はそもそもお金がない。では、どうやって米国までの長い旅をしているのかというと、麻薬の運び屋や、売春婦をしている。友人の警察官は毎日のように麻薬販売者を捕まえていると話した。日本にも移民と難民を受け入れる動きがある。外国人を否定するわけではないが、外国人にはいろいろな人がいる。日本人に損害を出さないためにも、誰彼構わず入国させてはいけない。
ワシントンのリベラル系の多くは「白人」で、「非白人」に対してジェノサイドを行ったことが多々あるのだ。彼らは人間が嫌いなのか、人間らしい「つながりの強い社会」を嫌う。私の先祖である米国先住民をリベラル系の行政が「強制移動」させ隔離した。
歴史的に米国のリベラルのルーツは、非白人の虐殺にある。2020年に白人警官による黒人男性暴行死が起きたのをきっかけに、人種差別的で過剰な警察の取り締まりに抵抗する「ブラック・ライブズ・マター(黒人の命は大切)」運動を主導したのは米国のリベラル系で前科のある国内テロリストだ。
警察官は過酷な勤務や抵抗運動で高まった批判に疲れ、その数が減少した。警察の目が届かなくなる黒人の多い居住区がギャングに支配される危険性を危惧している。警察が減少することで、本当に危険に晒(さら)されるのは黒人の人々だ。