言論の使命と世界日報 メディアが脅かす報道の自由

本紙主幹 黒木正博

本紙主幹 黒木正博

日本はもとより世界が震撼した安倍晋三元首相の銃撃テロ事件から1カ月以上がたった。しかし、この間の一方的な関連報道は極めて異様と言わざるを得ない。

正当な取材活動を妨害

山上徹也容疑者が母親の所属教団である世界平和統一家庭連合(家庭連合=旧統一教会)に対する恨みが犯行の動機と供述しているとの報道がされ、連日大半のテレビや新聞、週刊誌はじめネットでも同教団への批判報道が展開されている。

さらに最近は同連合の、いわゆる「関連団体」と政治家との関係が問題視されている。本紙・世界日報もその概念の曖昧な「関連団体」とされ、本紙のインタビューや座談会に政治家が登場したことが問題視されている。

インタビューに登場した政治家たちは、報道機関への当然の対応をしたのであり、それをなぜ問題視するのか。強い違和感を覚えざるを得ない。本紙はこれまで自民党をはじめとする各政党を取材し、与野党議員へのインタビューを行い掲載してきた。憲法改正など重要問題では、自民党のみならず民主党(現・立憲民主党)など野党議員にも座談会に登場していただいた。また、全てではないが、各省庁、政党、公的機関の会見等には機会あるごとに参加し、読者の知る権利に応える努力を続けてきた。

2019年に、河村たかし名古屋市長が本紙のインタビューに登場したことについて記者団からただされ、「特定団体の機関紙ではなく、マスコミの取材に応じることは当然の務めだと認識している」と過不足ない答えをしている。ところが、 「今後同様の依頼があったらどうするのか」などと、小紙の取材に応じることが問題であるかのような、極めて不適切な質問を畳みかけている。

憲法第21条では、報道・言論の自由をうたっている。世界日報の正当な取材活動に対し「関連団体」のレッテル貼りの下に、その機会を奪うような働きかけをマスメディア自身が行っていることに強い違和感と危惧を抱く。これは言論・報道の自由の旗手たるべきマスコミ人が、自ら言論報道の自由を脅かす行為と言わざるをえない。まさに歪んだ「言論空間」といえよう。

一部の国会議員のツイート、メディア報道で散見された「機関紙」という誤った表現についても、本紙は株式会社世界日報社が発行する一般総合日刊紙であり、特定の団体組織の機関紙ではないことをあらためて明確にしておきたい。

本紙は国内外で共産主義が猛威を振るう中、1975年1月1日に創刊された。リベラル左派が主流であった言論状況に強い危機感を抱いた世界的な宗教家である文鮮明師が保守論陣を明確にした日刊紙の必要性を提唱。これに共鳴・支持する有志、在野のジャーナリストの手で創刊された。創刊当初から、読売、朝日、産経、毎日、日経各紙およびNHKの記者・社員OBが参画。その際、特定の政党や団体を代弁する機関紙ではなく、国家・国民に奉仕する「社会の公器」としての役割を果たすことをうたったのである。

言論・報道の自由は、健全な社会と国家・世界の平和と安定に必須であり、これを最も弾圧してきたのが共産主義である。本紙は創刊以来47年にわたり、自由と民主主義を守る立場から言論報道を展開してきた。その間、他紙にはないスクープ報道や、歴史教科書検定問題では大手紙の誤報を正すなど、我が国の新聞報道において一定の役割を果たしてきたと自負している。

国民の知る権利に応える

本紙はそのような実績を持つ言論機関である。その自由な取材・報道活動を阻害しようという試みは、重大な憲法違反であることを再度、指摘しておきたい。本紙はいかなる妨害があろうと、国民の真実を知る権利に応えるという言論機関に託された使命を全うしてゆく所存である。

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