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修学旅行企画会社の再起を期待


沖縄発のコラム:美ら風(ちゅらかじ)

 沖縄県を訪れる修学旅行生向けに、従来の反戦型の平和学習と一線を画すプログラムを提供する企画会社「がちゆん」(中城村、国仲瞬社長)が、今月2日から業務を停止している。この影響で年内予約分の40件以上のプログラムが中止となった。

 同社の代理人弁護士によると、業務再開のめどは立っておらず、「あくまで人手が足らずに業務ができなくなった」と説明している。「がちゆん」の運営スタッフは社員とアルバイトを含め7人で、学生120人が活動に携わっている。

 「がちゆん」は2013年に琉球大学のサークル活動としてスタート。翌年に株式会社となり、今年で6年目を迎えている。沖縄戦の記憶継承や米軍基地などの沖縄が直面する課題についての学習プログラムの開発を行った。

 「がちゆん」という名前の由来は、ガチで(真剣に)、ゆんたく(話し合い)をすることだ。国仲氏は常々「修学旅行生には自分の問題として持ち帰ってもらいたい」と訴えており、受け身ではなく積極的に参加するディスカッション形式や現場視察を重視するスタイルを採用。扱うテーマは沖縄戦と基地問題だけでなく、環境、貧困、伝統文化にまで及んでいる。従来の“平和バスガイド”を中心に、戦争体験者の話を聞くという方法とは一線を画した若者目線のガイドが修学旅行生らの人気を集めていた。

 今後2年先も予約が埋まっていたが、すべてキャンセルとなった。県と沖縄観光コンベンションビューローはこのほど、県修学旅行推進協議会の会議を開き、平和学習を受け入れる別の業者の調整について確認した。国仲氏は、受け入れ予定の修学旅行、旅行会社ら関係者に謝罪するコメントをフェイスブックで発表すると、再起を期待する書き込みが相次いだ。

(T)