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不屈の精神とチームワーク


沖縄発のコラム:美ら風(ちゅらかじ)

 県教育庁はこのほど、県内の小学5年生と中学2年生および関係保護者を対象にした「児童生徒の生活実態調査」の結果を発表した。部活動について中学生の76・2%が週6日以上参加していることが分かり、識者からは「過剰だ」という意見が出た。夜更かし、慢性的な睡眠不足、朝食抜き、居酒屋で食事する児童・生徒の割合が目立って高く、学習面に大きな影響を与えていることが分かった。

 琉球大の西本裕輝准教授は、過剰な部活動が生活のリズムを崩していると指摘する。「『適度』というのが、沖縄ではなかなか難しい。部活でヘトヘトになって家に帰り、勉強をする間もなく、家族と会話するわけでもなく、すぐに寝てしまうという話もよく聞く」。半面、「チームワーク、諦めない気持ちなどは日頃の教育活動ではなかなか学べないものである」とも。

 この良い例が沖縄尚学高校の野球部ではないだろうか。

 11月の明治神宮野球大会に九州代表として出場した沖縄尚学は沖縄県勢として初めての優勝を飾った。春夏の甲子園に比べると知名度が低い大会だが、全国の高校野球の頂点に立ったのは快挙である。

 秋の県大会では、沖縄尚学は美里工に惜敗し準優勝となったが、沖縄で開催された九州大会には第2代表として出場した。九州大会を観戦したが、九州の強豪相手にまったく臆することなく、いつも通りのプレーで白星を重ねた。決勝では接戦をものにし、美里工にリベンジを果たした。

 そして、神宮大会の決勝戦では、「諦めない気持ち」と「チームワーク」で歴史的な大逆転劇を演じた。この精神が小中学生の学習面で生かされるよう期待したい。(T)