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泡盛消費低迷の原因は?


沖縄発のコラム:美ら風(ちゅらかじ)

 沖縄の食文化を代表する泡盛(あわもり)の消費が低迷している。

 沖縄県酒造組合(那覇市)によると、2015年の泡盛出荷量は前年比3・9%も減少し、1万9247㌔㍑となった。これは11年連続の減少で、2万㌔㍑の大台を割るのは1999年以来だという。出荷量はピークだった2004年と比べると約3割減少した。県内向けも県外・国外向け共に落ち込んだ。

 組合は若者のアルコール離れが進んでいることが原因と分析。沖縄を訪れる観光客や若者へのPR活動を一層強化するとしている。

 アルコール離れが進んでいる要因としては、飲酒運転の取り締まりが厳しくなったことが挙げられる。今では、宴会など飲み会の場でアルコール飲料を断ることは以前ほど困難ではない。それ以外では、「臭い」「おいしくない」という若者の好みの問題もある。

 泡盛離れのもう一つの要因は、消費者の信用問題だ。2012年に浮き彫りになった長時間熟成の「古酒(くーすー)」の不当表示問題も影を落とし、いまだ消費者の信頼回復には至っていない。

 復帰特別措置法に基づく酒税軽減で、沖縄での販売に限り35%が免除されている。5年ごとの軽減措置が来年にも期限を迎えるが、再延長できるかどうかの見通しは立っていない。

 こうした中、泡盛業界には飲食文化やライフスタイルの変化に対応する柔軟さが求められる。泡盛業界の最近のヒット商品と言えば、沖縄ファミリーマートで売られている泡盛コーヒーぐらいか。

 赤瓦の居酒屋で泡盛を酌み交わしながら、三線の音楽を楽しむといういかにも沖縄らしい風景が、少なくなっているのは寂しい。(T)