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「良き隣人」実行されず?


沖縄発のコラム:美ら風(ちゅらかじ)

 那覇市内のビジネスホテルで米軍キャンプ・シュワブ(名護市)所属の海軍兵が準強姦(ごうかん)容疑で那覇警察に逮捕された。13日深夜、同じ宿泊先のホテルの廊下で寝ていた40代の女性を自分の部屋に連れ込んで性的暴行を加えた疑い。

 今回の事件は珍しいケースだ。県警によると、容疑者は同僚5人とホテルにチェックイン。バーで過ごしてホテルへ戻る時、廊下で寝ている女性を発見して部屋に連れ込んだという。被害者の女性は深夜、買い物のために一人で外出。同部屋の女性は寝ていたため部屋に入れず、そのまま酒に酔った状態で寝ていたとされる。

 翁長雄志知事は事件の翌日、警察の捜査の全容が明らかになる前に、在沖米軍トップの四軍調整官と在沖米総領事を県庁に呼び出し、謝罪を要求した。

 翁長氏は「何十回、何百回と抗議してきたが、一向に良くならない。良き隣人という言葉も実行された試しがない」と声を荒らげた。

 頭に血が上り、日米安全保障、東日本大震災におけるトモダチ作戦など米軍の災害支援やボランティアなどの地域貢献のことはすっかり忘れてしまったのだろうか。

 県議会は22日に臨時本会議を開き、米兵による女性暴行事件に対する抗議決議と意見書の両案を可決。日米両政府に対し実効性のある教育や規制の在り方を協議、実施する仕組みをつくることなどを求めた。那覇市はすでに同様の意見書を可決。他の市町村にも広がる見通しだ。

 在沖米軍の海軍、海兵隊、空軍、陸軍の4軍は17日までに、すべての兵士を対象に、那覇市およびそれ以南のホテルで宿泊することを全面的に禁止することを決めた。期限は設けられていない。(T)