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中国「海警」112日連続航行 沖縄・尖閣沖 接続水域で過去最長に


「先を見据えた対策準備を」元海将・香田氏

中国公船の年間の接続水域内確認日数、領海侵入件数

 

 沖縄県石垣市の尖閣諸島沖で4日、中国海警局の「海警」4隻が、領海外側の接続水域を航行しているのを海上保安庁の巡視船が確認した。尖閣周辺で中国公船が確認されたのは112日連続で、記録が残る2012年9月以降、過去最長となった。

 2月1日には、中国が定める海域内で海警局に武器の使用などを認める「海警法」が施行されており、接続水域内の航行が常態化することに対し、政府は警戒を強めている。

 第11管区海上保安本部(那覇市)によると、確認された4隻は、砲らしきものを搭載した「海警1305」と、「海警2302」「海警2502」「海警6401」で同日午後3時現在、大正島の西約30㌔付近および、久場島の北西約30㌔付近を航行している。

尖閣諸島沖を航行する中国海警局の「海警」=5月15日(第11管区海上保安本部提供)

尖閣諸島沖を航行する中国海警局の「海警」=5月15日(第11管区海上保安本部提供)

 これまでの最長は昨年4月14日~8月2日の111日で、年間の航行日数も過去最高の333日となった。5月29日には、今年18回目となる領海侵入も確認されており、昨年を上回るペースで中国の挑発行為が続いている。

 岸信夫防衛相は4日の記者会見で、「(中国の)現状変更の試みは、断じて容認できない」とした上で、「引き続き、海上保安庁などの関係省庁と連携をし、警戒監視・情報収集に万全を期していく」と述べた。ただ、現状の政府の対応は「常に相手勢力を上回る海上保安庁の巡視船を配備し、警告を繰り返し行うこと」(加藤勝信官房長官)や外交ルートを通じての抗議などに限られており、中国の挑発に対する有効な抑止力とはなっていない。

 元自衛艦隊司令官(元海将)の香田洋二氏は、「日本が防衛出動や威嚇なしで(中国に)対応するなら、今後も辛抱強く現状を維持するしかない」と指摘。その上で、「(中国が)日本の隙をつき、陽動作戦などを行ってくる可能性はある」とし、「現状の対応だけではなく、(中国の上陸など)一歩先を見据えたシミュレーションを行い、具体的な対策を準備しておく必要がある」と強調した。

(川瀬裕也)