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振り返る「コザ暴動」、無視された米兵の善行


沖縄発のコラム:美ら風(ちゅらかじ)

 沖縄県民が米軍基地の不条理を訴えて暴動を起こした「コザ暴動」が発生してから、20日で50年を迎えた。当時、米兵が県民を巻き込んだ交通事故を起こしたことがきっかけに、一部の県民の間に反米感情がわきあがり、嘉手納基地のゲート付近のコザ(沖縄市)付近で米軍車両に投石したり火を付けるなどした上、一部の群衆は基地内に侵入し、逮捕された。

 沖縄マスコミは最近、コザ暴動を振り返る特集を組み、米軍の不条理を強調している。那覇市にある新聞社の前では、コザ暴動を振り返り、米軍車両をひっくり返し、蹴とばすというパフォーマンスも行われた。

 こうした中、在沖米軍が県民の命を救ったという内容のプレスリリースが流れてきたが、どうやら地元メディアには見向きもされていないようだ。

 11月6日、沖縄本島北部の金武(きん)町での出来事。米海兵隊の第31戦闘兵站大隊の車両操縦士ジョン・ジェームス3等軍曹がハブに咬まれた地元の高齢女性を救った。今月17日、在沖海兵隊が明らかにした。

 「飲食店にいた時、突然、誰かが叫んでいるのが聞こえた。何を言っているのかよく分からなかったが、その女性が『ハブ、ハブ』と叫んでいて、ようやく何が起こっているのか理解できた」と当時を振り返る。

 ハブに咬まれた跡を確認すると、近くにいる友人が身に着けていたベルトを使い、咬まれた箇所の少し上の部分を止血した。救急隊員は、ジェームス軍曹の素早い行動が女性の命を救ったと評価した。

 ジェームス軍曹は、海兵隊で習得した救急救命の技術が活かされたとした上で、「先週、助けた女性とお話をすることができた。2、3日後には元気に仕事に復帰したそう」とジェームス軍曹は喜んだ。

(T)