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おおらかな沖縄県民の悩み、優しい目で見て


沖縄発のコラム:美ら風(ちゅらかじ)

 「飲み会で平気で何時間も遅れる」――。

 これは、沖縄県民に対する多くの国民のイメージだ。このほど、全国放送のテレビ番組で、県出身の芸能人らが、こうした県民性について赤裸々に語った。番組のコーナーの副題は「沖縄県民の悩み 東京の生活になじめない沖縄県民を優しい目で見てほしい」というものだった。

 お笑い芸人は、飲み会の待ち時間に来る人はほとんどおらず、「早く来ると損する」と考える人もいると話した。女性歌手は、いつになっても現れない友人に今どこにいるのか電話で尋ねると、「これから風呂に入って出掛ける準備をする」と実にのんきな返事が返ってきたというエピソードを紹介した。

 また、沖縄独特の習慣であるお金を貸し借りする「模合(もあい)」について、まとまった金を受け取るといなくなる、いわゆる「模合泥棒」も多いという話で盛り上がった。本土に持ち逃げした人が沖縄に帰っても、その人を誰も責めないほどおおらかな県民性について触れた。

 沖縄のおおらかな精神は、遅刻を気にしない「ウチナータイム」、小さいことを気にしない「なんくるないさ」という二つの言葉で集約することができよう。

 こうした沖縄に対してあこがれを持っている都会人は多いという。沖縄県はここ数年、「移住したい都道府県」ランキングの1位に君臨している。ただ、同番組に出演した評論家は、住みたいことがすなわち、住みやすさではないと指摘した。家族や友人にはやさしいが、よそ者に対しては差別的な感情を持つ人が多いため、移住しても長く住めないというのだ。

 「一度会えば兄弟」を意味する「いちゃりばちょーでー」という言葉があるが、これは県外出身者にはなかなか実感できない言葉でもある。

(T)