トップ国内沖縄普天間飛行場「返還期日の明確化求める」 沖縄県知事選当選の古謝玄太氏

普天間飛行場「返還期日の明確化求める」 沖縄県知事選当選の古謝玄太氏

寛容性と決断力で県政刷新

 13日に投開票された沖縄県知事選で、前那覇市副市長の古謝玄太氏(42)=自民、維新、国民、参政、保守、公明県本部推薦=が、3期目を目指した現職の玉城デニー氏(66)らを破って初当選を果たした。投開票日の夜、報道各社のインタビューに応じた。以下は一問一答。(沖縄支局・竹澤安李紗)

沖縄県知事選で当選確定を受け、インタビューに答える古謝玄太氏=13日夜、那覇市(竹澤安李紗撮影)
沖縄県知事選で当選確定を受け、インタビューに答える古謝玄太氏=13日夜、那覇市(竹澤安李紗撮影)

 ――選挙で何が問われたか。

 2期8年の県政を継続するのか、刷新した県政で沖縄を前に進めるのかが問われた選挙だった。多くの人が前進の選択をしたと受け止めている。これまでの8年の県政にもしっかり敬意を払い、沖縄を前に進めていく。

■物価対策、子育て支援に着手

 ――日本復帰から54年が経(た)つ。今回の選挙戦を通し沖縄が変化している実感はあるか。

 54年が経ち、多くの現役世代が復帰後生まれになっている。これまでの沖縄の歴史や思いをしっかりと受け止め、平和に関する発信をしていく。

 ――知事になって初めに着手したいことは何か。

 いま一番困っている暮らし、物価高騰対策、そして新たな産業の育成、子供の貧困を含む子育て支援の分野には力を入れていきたい。

 ――普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古への移設容認の立場で選挙に臨んだ。日米両政府に対してどう対応していくか。

 この問題の原点は、普天間飛行場の危険性除去と早期の返還と跡地利用だ。2013年の日米合意で示された返還に関する条件を今後どのように履行するか。政府に対して返還期日の明確化を求めていく。道筋としては、早期に(政府と県が基地問題や振興策を話し合う)沖縄政策協議会を設けて、協議をしていく。対米交渉も方法を精査する。

■普天間の危険性除去は最優先

 ――辺野古移設を巡る意見が政争の具となり分断が生まれてきた。

 県民が分断されるのは良くないことだ。誰が政争の具としてきたかという見解にもよるが、(会見の場に)全国メディアもいるため、あえて伝えたい。私も常々言っているのは、辺野古が唯一の解決策だったとは思っていないということ。沖縄に過重な基地負担があることは県民の多くが感じているし、全国の方々にも認識してほしい。辺野古を巡る当時の議論で、県外の選択肢も可能だったのではと考えていた。

 しかし、現場では工事が進み、国と県の裁判も終わり、代替案が議論されていない状況では、普天間の危険性除去のためには辺野古移設が最も早い対応策だ。このほかの基地についても、ぜひとも沖縄の中だけでなく、全国で安全保障を議論してほしい。

 ――基地付近の抗議活動への対応をどうする。

 精査が必要だ。基本的に表現の自由は前提としたいが、もし違法な例がある場合は法律に則(のっと)った対応が必要だ。

 ――安全保障政策をどう進めたいか。

 沖縄を取り巻く安全保障環境が厳しさを増していることは事実だ。平和の維持に関して、自衛隊の配備には理解を示す。しかし、沖縄に米軍専用施設を含めて多くの負担がある。負担軽減を進めていかなければならない。

 新たな増強がある場合は、地元の説明や理解があるかどうかを大事にしたい。それがないまま進められることは認められない。

当選確実の報道が流れ、お辞儀をする古謝玄太氏(手前右から5人目)と亜希子夫人(同4人目)=13日夜、那覇市(竹澤安李紗撮影)

 ――選挙では、家族も一緒になって戦ってきた。

 もう感謝しかない。4年前の参議院選挙の時から妻は本当に私の分身以上の存在として一緒に戦ってくれた。妻は、私より演説がうまいと定評がある。さらには今回、18歳になった娘も登壇して応援してくれた。親としてはすごくハラハラしたが立派な応援演説もして、家族に助けられた1カ月だった。

■SNSの虚偽情報に危惧

 ――選挙戦でのSNSの影響力について。

 そもそも沖縄県知事選挙という一地方自治体の選挙がこれほど注目を浴びることにはかなり驚きがある。SNSだけでなくメディアも県外からかなり入ってきて、4年前とは大きく様相が違っている。SNSと一般の発信がお互いをさらに強くしている部分がある。

 一方で、SNSなどで虚偽情報やAI(人工知能)で作った間違った画像が出回っていることは深く危惧している。候補者はどのような立場であっても、地元や沖縄の未来を良くしたいという気持ちで挑んでいる。それを虚偽情報やデマによって誤った情報を発信することは民主主義をないがしろにするものだ。今後の大きな課題になってくるだろう。

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