トップ国内沖縄「県政交代」選んだ沖縄県民 基地より経済を重視

「県政交代」選んだ沖縄県民 基地より経済を重視

亜希子夫人から花束を受け取る古謝玄太氏=13日夜、那覇市(竹澤安李紗撮影)

 沖縄県民は圧倒的な民意で県政交代を選んだ。選挙戦最終日には、自民党の西村康稔選対委員長、日本維新の会の吉村洋文代表、国民民主党の榛葉賀津也幹事長が並んで古謝玄太氏の応援演説をした。3党に加え、参政党、日本保守党、公明党沖縄県本部も推薦。盤石の支援体制を築き、組織的にも優位な選挙戦を展開した。
 
 第3極候補の下地幹郎元衆院議員が、告示日の2日前に出馬を取りやめた。土壇場での保守分裂を回避できたことは、古謝氏の追い風となった。
 
 一方、玉城デニー氏は、立憲民主、共産、社民の各党や労組などで構成される「オール沖縄」勢力に支えられた。革新政党は退潮傾向にあり、無党派層への浸透を図ったが、知名度を票に結びつけられなかった。米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古への移設反対をきっかけにできた枠組みであり、翁長雄志知事を2014年に誕生させる原動力となった。
 
 ところが、辺野古移設を巡る一連の裁判で県はことごとく敗訴。玉城氏が移設工事を止める法的手段はなくなった。そのため、玉城氏が過去2回の選挙で最も強く主張していた「辺野古に新基地は造らせない」というスローガンは、ほとんど聞かれなかった。

最終日に演説する玉城デニー氏=12日、那覇市の日銀那覇支店前(竹澤安李紗撮影)

  3月には辺野古の工事現場近くで、修学旅行中の高校生が死亡する船転覆事故が起きた。その抗議船を運航していたヘリ基地反対協議会の加盟団体に、共産党も名を連ねている。以来、玉城氏は基地反対運動の現場を激励に訪れることはなく、争点化を避けざるを得なくなった。
 
 出口調査によると、有権者は基地問題よりも経済振興を重視した。前回選に続いて今回も玉城氏に投票したという人は大きく減った。
 
 22年の県内7市長選すべてで自民、公明が推した候補が勝利した。24年の県議選では自民党公認の20人が全員当選し、玉城氏を支える県政与党は過半数を失った。今年2月の衆院選でも、自民は県内4小選挙区すべてで勝利した。今回の知事選で「オール沖縄」に終止符が打たれたと言える。

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