
沖縄は23日、先の大戦末期の沖縄戦の犠牲者を追悼する「慰霊の日」を迎えた。81年前の沖縄戦で最後の激戦地となった、糸満市摩文仁の平和祈念公園では県主催の沖縄全戦没者追悼式が開かれ、平和への誓いを新たにした。
追悼式には高市早苗首相や衆参両院議長らが出席。正午の時報に合わせて戦没者の冥福を祈り、参列者は約1分間の黙とうをささげ、献花をした。

首相はあいさつで、「多くの夢や希望を抱きながらも、国を、家族を守ろうと戦って斃(たお)れた若者たち、わが子の無事を願いながら息絶えたお父様・お母様。戦没者の無念、残された遺族の悲しみを思うとき、本当に胸が締め付けられる思い」と話した。「平和で心豊かに暮らせる世の中を実現するため、不断の努力を重ねていく」と御霊に誓った。沖縄の米軍基地負担の軽減にも言及し、在日米軍施設・区域の整理・統合・縮小と合わせ、駐留軍用地跡地の有効活用を進めると述べた。
一方、玉城デニー知事は平和宣言で、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)について「一方的な押し付けではない、日米両政府と県の対話による解決を求めている」と強調。近年の国際情勢を、「大国による力を背景とした現状変更の試み」により秩序が揺らいでいると指摘し、「わたしたちは平和創造、国際協力・貢献のための拠点として、世界の中で確固たる地位を築いていく」と誓った。
豊見城市立豊崎中学校2年の亀谷琉奈さん(14)が平和の詩「生きたいと願った証」を朗読。曽祖母の戦争体験に思いを寄せ、当たり前ではない平和な日常への感謝と、二度と戦争をしないという誓いを込めた。
同公園内で犠牲者の名前を刻む「平和の礎」には今年、新たに95人の名前が追加され、刻銘者は計24万2659人となった。
式中、首相のあいさつ中に会場内から「9条守れ」「戦争反対」などのヤジが飛び、数人が退場させられた。場内は一時騒然としたが、首相は毅然とした態度であいさつを続けた。玉城知事は式後、「厳かに式を進めたい」と配慮を求めた。







