トップ国内沖縄ヘリ基地反対協議会の海上チーム、事故以前のブログを削除 隠蔽狙いか

ヘリ基地反対協議会の海上チーム、事故以前のブログを削除 隠蔽狙いか

 名護市辺野古沖の抗議船転覆事故で同志社国際高校2年の武石知華さんら2人が犠牲になって1カ月が過ぎた。船を運航していたヘリ基地反対協議会の海上行動チーム「辺野古ぶるー」は、抗議活動を報告していたブログを事故発生後に非公開にしたことが分かっている。玉城デニー知事との関係など不都合な真実を隠蔽(いんぺい)する狙いがあるとみられる。

2024年4月14日の海上行動の様子=「辺野古ぶるーのブログ」から引用(現在は削除されている)

 運航団体のヘリ基地反対協議会は4月2日、ウェブサイト上に「事故原因について発表できる段階になったら改めて報告する」と掲載したが、いまだ会見には至っていない。
 
 17日になって、「2026年4月16日付産経新聞の報道内容に対する指摘及び事実関係の訂正について」と題する投稿をした。産経新聞が「2隻とも保険に入っているが、補償が十分できるとは思っていない」と報じたのに対し、仲村善幸代表の発言の真意は、「『保険(の支払い)だけで補償が十分できるとは思っていない。協議会の財産などからも補填して、誠実に対応していく必要がある』というもの」と説明を付け加えた。
 
 文中の「財産」に関しては、協議会は今回の事故で転覆した「平和丸」と「不屈」のエンジンを新たに購入する資金を〝カンパ〟で募っていた。同団体を支援してきた「辺野古基金」はウェブサイトで寄付金額を記載しているが、26年3月31日時点で残金が130万8455円であることが分かる。こうした状況からしても、財政が厳しかったとみられる。
 
 主にカヌーでの抗議活動を行う「辺野古ぶるー」のブログでは25年9月13日、「平和丸エンジン カンパのお願い」と投稿された。

平和丸の新エンジンのカンパを呼び掛けていた「辺野古ぶるーのブログの投稿(現在は削除されている)
平和丸の新エンジンのカンパを呼び掛けていた「辺野古ぶるーのブログの投稿(現在は削除されている)


 
 「辺野古の海上行動で一番長く活躍してくれている抗議船平和丸。なくてはならない存在ですが、以前エンジン交換をしてから10年以上の月日が経っています。故障やもしものトラブルの前に平和丸のエンジンをリニューアルして安全な海上行動が行える環境を整えたいと思っています」
 3カ月後の12月24日の投稿では、12月13日に平和丸のエンジンを新しくしたことを報告していた。

「私の心の支え」 玉城知事が激励


  また、24年4月16日には、「辺野古新基地を造らせないいオール沖縄会議」主催の「民意・自治・尊厳を守り抜く4・14沖縄県民大集会」が名護市瀬嵩の浜で開催された様子を投稿していた。海上チームは、玉城デニー知事自らが登壇して「辺野古に基地を造らせない強い決意が述べられた」と報告した。
 
 同集会に登壇した玉城知事は「新基地は絶対に認めない。沖縄を再び戦場にさせないという思いはこれから先の未来の子供たちに対して私たちが今取れる最大の責任だ」と語り、「(反対の活動をする皆さんが)私の心の支え」と表現している。同集会の様子はオール沖縄会議の動画サイトで公開されている。
 
 ブログの投稿に添えられた写真には、平和丸に「南西諸島の軍事要塞化反対」というのぼり旗が掲げられていることが確認できる。
 
 こののぼり旗は、新左翼系の沖縄県学連(沖縄県学生自治会総連合)の26年2月23日の反戦デモに使用されていたものと同じ旗であることが分かった。17年3月の参院内閣委員会で警察庁の松本光弘警備局長(当時)は「(沖縄米軍基地の)反対運動を行っている者の一部には極左暴力集団も確認されている」と明らかにしている。

沖縄県学連(沖縄県学生自治会総連合)の反戦デモの様子。左端の「南西諸島の軍事要塞化反対」と書かれた青いのぼり旗が平和丸の旗と一致している=26年2月23日、那覇市の国際通り(竹澤安李紗撮影、一部加工しています)

 
 ブログが23年6月に移行してから活動を報告していた投稿は全て、事故後に閲覧ができない状態になっている。事故当日は閲覧可能だったことが確認できているため、事故発生後に公開を取りやめた可能性が高い。非公開の対応について同団体による説明はない。
 
 「辺野古ぶるー」は事故後、4月2日と10日にブログを投稿している。10日の投稿では「私たちは命の尊さを伝えるべき場において最悪の結果を招いた責任を重く受け止め、引き続き事故原因の究明と、ご遺族・関係者の皆様への誠心誠意の償いに全力を尽くす」と表明している。
 
 「未来ある高校生を死なせてしまった運航団体を絶対に許せない」。浦添市で教育関係の仕事に従事してきた70代女性は事故への思いを語った。事故から1カ月以上が経っても、知華さんが乗船していた「平和丸」の船長の詳細が全く報道されないことにも疑問の目を向ける。県民の間でも事故の原因解明や責任追及を求める声が大きくなっている。

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