
開催中のミラノ・コルティナ冬季五輪で、うれしいニュースが届いた。ノルディックスキー・ジャンプの混合団体で日本は銅メダルを獲得した。好成績を残した高梨沙羅選手ら女子のヘッドコーチとして選手をメダルに導いたのは、沖縄出身の金城芳樹さんだ。
雪の降らない沖縄から、なぜ冬の競技のコーチが誕生したのか。金城さんの異色の経歴に注目が集まり、県民からも金城コーチについて「知らなかった」「おめでとう」と、活躍を喜ぶ声も上がっている。
小学5年生の時に、テレビでジャンプ大会を見て、金城さんは「自分もやってみたい」と憧れを抱いた。その夢を叶(かな)えるため、中学1年生の時に北中城村から親戚のいる札幌市へ転校することを決意した。スキーは初心者だったがひたむきに練習に取り組み、札幌ジャンプ少年団からノルディック競技の名門、下川商高に進むことができた。金城さんは高校生でついに、ジュニア日本代表入りを果たす。
日本大学で主将を務めた後は、紆余(うよ)曲折を経て指導者の道に進むことに。少年団や実業団、全日本スキー連盟のジュニア女子コーチや、23~24年シーズンの男子アシスタントコーチを歴任する。
25年6月に女子日本代表のヘッドコーチに任命された。31歳で選手とそれほど歳(とし)が離れていない。選手と近い目線で選手とコミュニケーションを取り、今大会でもサポート。丸山希選手は女子個人ノーマルヒルで、日本人として2018年以来2度目の表彰台に上がった。
丸山選手がコーチに銅メダルを掛ける動画で、金城コーチは「おめでとう。よく頑張った」と笑顔を見せた。冬の競技に縁の遠い沖縄県民も誇らしく感じたに違いない。(A)






