トップ国内沖縄負担軽減と南西強化は「両輪」 小泉防衛相 沖縄本島初訪問 玉城知事や11首長と面会

負担軽減と南西強化は「両輪」 小泉防衛相 沖縄本島初訪問 玉城知事や11首長と面会

玉城デニー沖縄県知事と会談する小泉進次郎防衛相(左)=8日午後、那覇市
玉城デニー沖縄県知事と会談する小泉進次郎防衛相(左)=8日午後、那覇市

 小泉進次郎防衛相は7日から8日にかけ、沖縄本島を訪れ、玉城デニー知事や在日米軍基地が所在する11の市町村長らと面会した。小泉氏は沖縄の基地負担の軽減と南西諸島の防衛力強化を「両輪」と表現し、国が進める安全保障政策に理解を求めた。会見では、自衛隊への職業差別は抑制するよう呼び掛ける場面もあった。(沖縄支局・竹澤安李紗)

 中国軍は昨年12月末、沖縄から近い台湾周辺を取り囲む形で軍事演習を行い、北朝鮮は1月4日、2発の弾道ミサイルを発射した。東アジアで軍事的な緊張が高まる中、7日に沖縄入りした小泉防衛相はまず、国立沖縄戦没者墓苑(糸満市)を訪れ、献花した。「先の大戦における凄惨(せいさん)な歴史を踏まえ、国民の命と平和な暮らし、そして我が国の領土・領海・領空を断固として守り抜くという、防衛大臣としての使命への思いを強くした」と同日の記者会見で語った。

 昨年11月、小泉氏は防衛大臣として宮古島、石垣島、与那国島の先島諸島を訪れたが、沖縄本島の訪問は大臣就任後、初めて。「沖縄本島にも早い機会に訪問したいと思っていた」と明かした小泉氏は8日、玉城知事と初の会談に臨んだ。

 会談で玉城氏は、米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古への移設について、「断念」を改めて訴えた。ただ、辺野古移設を巡っては、移設阻止したい県は国を相手に複数の訴訟を起こすも、2023年9月、移設工事を巡る訴訟で最高裁で県の敗訴が決まり、万策が尽きた形だ。政府が県に代わって承認する行政代執行手続きを行い、大浦湾での移設工事は開始され、土砂投入などが進められている。

 沖縄訪問の2日間で小泉氏は、在日米軍基地が所在する那覇、浦添、宜野湾、名護、うるまの各市長、嘉手納三連協(嘉手納町長、北谷〈ちゃたん〉町長、沖縄市長)、ハンセン三連協(金武〈きん〉町長、宜野座村長、恩納村長)、計11の市町村長らと面会し意見交換を行った。沖縄の基地負担の軽減と南西諸島の防衛力強化は「両輪」と表現した。

 小泉氏は「基地負担の軽減が目に見える形で図られるよう、全力で取り組むことを伝えた」と発表。名護市長との面会では、辺野古の沖縄工業高等専門学校に近接する米軍のヘリコプター離着陸帯(ヘリパッド)の閉鎖に向け米軍と調整を進めていると伝えた。

 また、那覇にある自衛隊基地を視察した小泉氏は、沖縄での一部活動家などによる自衛隊への抗議活動を話題に挙げた。昨年11月に先島諸島を訪問した際、自衛隊員や家族に対し「朝日越しに迷彩服は似合わない」「人殺しの練習をやっている」という心ない言葉が向けられたと記者会見で述べると、その様子はネット上に拡散され議論を呼んだ。

 さらに昨年1月、那覇市の小学校で予定されていた航空自衛隊の音楽隊の演奏が、「軍事的象徴が教育現場に持ち込まれる」という抗議により中止になった件にも触れ、「厳しい安全保障環境の中で、24時間365日任務遂行している」自衛隊員に、「心ない言葉よりも応援の声が広がる社会に変えていきたい」と発言した。25年10月には、沖縄県議会で自衛隊員およびその家族に対する「差別的な風潮を改め、県民に理解と協力を求める決議」が可決された背景もあり、自衛隊への職業差別などを抑制する動きが県内でも見られる。

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