トップ国内沖縄中国が沖縄で「間接侵略」展開 日米連携で台湾有事阻止を

中国が沖縄で「間接侵略」展開 日米連携で台湾有事阻止を

講演する国際勝共連合の渡辺芳雄会長=11月30日、沖縄県浦添市の社会福祉センター
講演する国際勝共連合の渡辺芳雄会長=11月30日、沖縄県浦添市の社会福祉センター

 台湾海峡情勢が緊迫する中、スパイ防止法制定を訴える講演会(沖縄県平和大使協議会主催)が11月30日、沖縄県浦添市内で開催された。登壇した国際勝共連合の渡邊芳雄会長は、「今なぜスパイ防止法制定を訴えるのか」と題して講演し、沖縄に対する「間接侵略」に警鐘を鳴らした。

(沖縄支局・竹澤安李紗、写真も)

 渡邊氏は、中国共産党が2049年の建国100年に向けて「世界秩序の頂点」を目指す中で、台湾への武力行使は「現実的なシナリオだ」と指摘。

 専門家らによると、台湾有事の際、中国軍は中国と台湾の間の台湾海峡と、台湾とフィリピンの間のバシー海峡を封鎖するとの見方が有力だ。これらの海域は、石油や食料などを運ぶ日本のシーレーン(海上交通路)の要衝であり、台湾に近い与那国島からは目と鼻の先の距離だ。

 一方で、「現状、中国は台湾への軍事侵略ができるような状況ではない」と渡邊氏は分析する。中国は経済の後退や若者の失業率の高さなど内政問題を多く抱えている。さらに、軍の最高指導機関である中央軍事委員会(7人構成)のうち3人が除籍となるなど、国内は一種の混乱状況にあるという。ただ、このような状況だからこそ侵攻を仕掛けてくる可能性も十分にあり、先は見通せないとも指摘する。

 渡邊氏は、中国が軍事侵攻に舵(かじ)を切る際に歯止めとなるのは、日米の連携強化だとの見方を示した。10月28日に開かれた日米首脳会談を筆頭に、高市早苗首相とトランプ大統領が緊密に連携を取ることは、軍事侵攻をもくろむ中国にとって不利になる。

 中国は2010年に国防動員法、17年に国家情報法を制定し、諸外国から情報を収集している。これについて渡邊氏は、日米を離反させるための情報戦・諜報(ちょうほう)戦など、武器を用いない「間接侵略」だと警鐘を鳴らす。

 これらの動きの一つとして、中国共産党系機関紙などが、沖縄県の日本への帰属について「琉球は沖縄ではない」などと主張する論調を拡散している事実もある。

 間接侵略で国益の損害に直結するのがスパイ工作だ。15年以降の10年間で、政治、経済、技術、報道、サイバー、麻薬などの分野で深刻なスパイ工作の事例が発覚している。

 スパイ防止法のない日本国内では、中国だけでなく諸外国にとって、工作活動をするのは容易だと渡邊氏は指摘する。こうした間接侵略や機密漏洩(ろうえい)に対抗する手段が「スパイ防止法だ」と強調。現行の法律では、スパイ行為そのものや、情報を持ち出す前の「未遂」段階を処罰できないという法的不備を説明した上で、「国民の生命と安全を守るためにスパイ防止法の整備が急務だ」と訴え、身近な人への啓蒙(けいもう)を呼び掛けた。講演会には主催者発表で約240人が集った。

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