トップ国内沖縄那覇市議選 20日投開票 知念市政1期目の中間評価 与党、県知事選への足掛かりに 「オール沖縄」は苦戦の見通し

那覇市議選 20日投開票 知念市政1期目の中間評価 与党、県知事選への足掛かりに 「オール沖縄」は苦戦の見通し

並んで設置された参院選と那覇市議選の候補者ポスター掲示板=6月27日、那覇市内
並んで設置された参院選と那覇市議選の候補者ポスター掲示板=6月27日、那覇市内

参院選と同日で投票率上昇か

任期満了に伴う那覇市議会議員選挙(定数40)は13日に告示され、20日に投開票される。知念覚(さとる)市長を支える自民、公明などの与党・保守勢力がさらに議席を伸ばせるか、玉城デニー知事を支える「オール沖縄」などの野党勢力が巻き返しを図れるかが焦点だ。知念市政1期目の中間評価が問われる選挙。また、12年に1度の参院選との同日選という構図から、来年の県知事選を占う「試金石」となる。

(沖縄支局・川瀬裕也、写真も)

那覇市議選に先立ち3日、参院選が公示され、県内は選挙ムード一色に包まれている。那覇市議選の立候補予定者らも13日の告示に向けて準備を進めており、現時点で64人が立候補の意向を示している。短期決戦での激戦が予想される。

立候補者の内訳は、現職35人、新人27人、元職2人。知念市政へのスタンスでは、与党系29人、野党系は17人、中立系18人となっている。

那覇市議会は前回(2021年)選で自公と保守系野党で過半数を獲得し、その後の市長選で知念氏が当選し、保守系市政が誕生した。与党系のある幹部は、「今回の選挙で与党の地盤をさらに固め、来年の県知事選につなげたい」と意気込みを語った。

一方、オール沖縄勢力にとっては昨年から選挙での苦戦が続いており、今回も厳しい戦いが予想される。候補者間での票の食い合いを避けるため、擁立は17人にとどまり、過半数には及ばない。現有議席の維持と、いかに当選者を上積みできるかがカギとなる。

今回は投票率の動向も注目される。参院選と同日投票となったことで、参院選を目的に投票所を訪れた有権者が市議選にも投票する「相乗効果」が見込まれ、近年低迷傾向にある投票率が改善される可能性が高い。

前回(21年)の市議選の投票率は46・4%にとどまったが、参院選と重なった13年には60%を超えた実績もあり、今回は50%台後半まで上がることが予想される。

与党勢力は、参院選と連動し、組織戦を展開する体制を構築している。特に、参院選候補の奥間亮氏が那覇市議出身であることから、地元の後援会や業界団体の結束も固い。昨年の県議選以降、県内で続く保守優勢の流れもあり、さらなる議席増を狙う。

一方で、自民党本部による政治資金パーティーを巡る裏金問題や、那覇市議会元議長の収賄容疑による逮捕といった問題は有権者の記憶に新しく、与党にとってはイメージの払拭が課題となる。

那覇市役所
那覇市役所

野党系は、13年、17年の市議選ではオール沖縄勢力が一定の議席を確保してきたが、今回は共闘体制のほころびや立候補者数の不足が目立つ。

特に、参院選では、現職の高良鉄美氏(社大党)が不出馬となり、オール沖縄は政治経験の乏しい新人・高良沙哉(さちか)氏を擁立した。那覇市を基盤とするオール沖縄の動員力にも陰りが見えている。

また、立憲民主党や社民党の一部候補が無所属での出馬を選択するなど、野党内の共闘体制もかつてのような一体感を欠いている。公認・推薦候補の数が限られる中、議席維持に向けて厳しい戦いが予想される。

今回、選挙の争点として注目されるのが、那覇軍港の浦添移設問題だ。同移設については、経済振興や都市計画の観点から評価する声がある一方、環境負荷や合意形成の在り方に疑問を呈する意見も根強い。現市議会内でも意見が割れており、今回の市議選の結果が今後の方針に与える影響は小さくない。

また、物価高騰への対応や子育て支援など、市民生活に直結する課題についても、与野党がそれぞれ政策を打ち出して論戦を繰り広げる見通しだ。

那覇市議選は市政の中間評価であると同時に、来年の市長選・知事選に向けた「前哨戦」としても重みを増しており、今後の沖縄の針路を大きく左右することになりそうだ。

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