
沖縄の祖国復帰53周年を祝う集会が18日、東京都千代田区の靖国会館で開かれ、元空将で麗澤大学特別教授の織田(おりた)邦男氏と元陸自西部方面総監の本松敬史氏が沖縄の安全保障をテーマに講演した。
織田氏は、「中国の影響力行使が着々と進んでいて危機感を持っている」と述べた。「中国が沖縄と日本の分断工作をしている」とフランスの諜報(ちょうほう)機関IRSEM報告について、「この謀略戦に乗る日本人がいるのは恐ろしいこと」と強調。「被害者対加害者」の構図を作り、沖縄県民を「先住民族」であると国連を通じて認めさせ独立させようとする動きに警鐘を鳴らした。
本松氏は、西田昌司参院議員が講演でひめゆり平和祈念資料館(糸満市)の展示を「歴史の書き換え」と発言したことに絡め、沖縄県平和祈念資料館(糸満市摩文仁〈まぶに〉)と鹿児島県の知覧特攻平和会館の違いを紹介。
摩文仁の展示は、戦争責任や沖縄戦の悲惨さに重点を置いている。一方、知覧では「今の平和や自由があるのは英霊のおかげであるとし、戦争の在り方についての評価はしていない」と説明した。
主催者で一般社団法人日本沖縄政策研究フォーラム理事長の仲村覚(さとる)氏は、真の平和教育は「戦争の歴史、証言を残すもの」であるべきだと主張。公のために命を落とした人の証言を日本民族として残すべきだと訴えた。
つきしろキリスト教会(沖縄県南城市)の砂川竜一牧師は、「沖縄のキリスト教会はなぜ共産党にシンパシーを感じているのか。メディアも学校教育も赤く染まっていて、このままでは沖縄が中国の赤に染まり、中国になってしまう」と危機感を示した。