トップ国内沖縄那覇駐屯地で52周年記念行事 第7地対艦ミサイル連隊が初参加

那覇駐屯地で52周年記念行事 第7地対艦ミサイル連隊が初参加

式辞を述べる上野和士第15旅団長=11月24日、那覇市の陸上自衛隊那覇駐屯地

陸上自衛隊第15旅団の創隊14周年と那覇駐屯地創立52周年の記念行事が24日、同駐屯地で行われた。式典には今年新設された沖縄本島で初となる「第7地対艦ミサイル連隊」(うるま市勝連分屯地)が初参加。第15旅団長の上野和士陸将補は式辞で、同旅団が2026年に師団へと格上げされることを明かし、「ますます統合運用と日米協同を強固なものとして、国民・県民の皆さまをあくまでも守り抜く」と決意を語った。(沖縄支局・川瀬裕也)

第15旅団、2026年に師団格上げ

上野旅団長「日米連携を強固に」

那覇駐屯地は1972年、沖縄県の本土復帰直後に創立され、沖縄本島および南西諸島防衛の要としての役割を担ってきた。式典冒頭、上野旅団長は2022年に閣議決定された安保関連3文書に基づく、15旅団の師団への格上げ時期について、2年後の「26年に決まっている」と明言した。

政府は、軍事的影響力を強める中国などを念頭に、「南西諸島地域の防衛体制強化は喫緊の課題である」との認識のもと、自衛隊の「南西シフト」を進めてきた。これまで与那国島と宮古島、鹿児島県の奄美大島に次々と駐屯地が創設され、23年には最終段階となる石垣駐屯地が開設、八重山警備隊が発足した。

同旅団の師団への格上げに伴い、司令も現在の陸将補から陸将(中将に相当)へと格上げされ、在沖米海兵隊の第3海兵遠征軍司令官と同格となることで、より緊密な連携を図ることが可能だ。

これらの背景を踏まえ上野旅団長は、「沖縄は地域レベルでの日米および、陸海空自衛隊の連携が最も強固な場所だ」と強調した上で「今後ますます我々の役割は大きくなる」と語った。

また、離島における緊急患者空輸や県内各所の不発弾処理および災害派遣など、日々の隊員らの活躍も紹介し、15旅団へのさらなる理解と協力を求めた。

式典には、今年3月に本島・勝連分屯地で発足した第7地対艦ミサイル連隊が初参加。このほか、大型輸送ヘリコプターCH-47やUH-60JAヘリコプターによるアクロバット飛行を行い、会場を沸かせた。

一方で、式典中、駐屯地正門前の路上では「琉球先住民の権利保障・回復を求める有志」などと書かれた横断幕を掲げた数人が、自衛隊や米軍基地の閉鎖・撤去などを求めて声を上げていた。目撃者によると、メガホンを手に「自衛隊は、ミサイルを持って早く沖縄から出ていってください」などと主張していたという。

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