トップ国内信教の自由を顧みず推量で家庭連合解散を決定―最高裁

信教の自由を顧みず推量で家庭連合解散を決定―最高裁

 最高裁判所が世界平和統一家庭連合(家庭連合、旧統一教会)の特別抗告を棄却し、宗教法人家庭連合の解散が決まった。教団側は信教の自由を保障した憲法に違反すると主張し、過去にあった高額献金などを巡る訴訟件数は2009年に行った同教団の「コンプライアンス宣言」以降はほとんど起きておらず、解散に該当しないと訴えてきた。

 最高裁決定は、「信者の宗教上の行為を禁止したり制限したりする法的効果を一切伴わないものである」としている。しかし、清算の法的効果が生じた3月4日の東京高等裁判所の解散命令決定以降、信者らは教会の建物に入れず、教会での葬儀や結婚式も行えない境遇にある。人生の重要な集まりを禁止するのは、人権上の自由を阻害するに等しい。また、多くの信者らの陳述は一切考慮されていない。

 決定が指摘する教団の過去の問題行為について、「コンプライアンス宣言」後の改善は無視された。「今後も、信者らに対し」「達成できないような数値目標を定めて献金の勧誘を行うよう求める恐れがあり」「上記勧誘行為を行う可能性が高い」と推量し、解散を決定している。推量を根拠にした解散決定は問題があるとの指摘も、弁護士、憲法学者、ジャーナリスト、評論家など少なくない識者から出ている。

 何よりも問題なのは、安倍晋三元首相暗殺事件を起こした被告の犯行動機である、母親が所属する宗教団体への恨みを晴らすという目的を100%かなえたことであり、政治家暗殺そのものへの批判が世論に乏しかったことである。

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