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憲法改正より大日本帝国憲法の復活を

戦争学研究家 上岡龍次

大日本帝国憲法は、1889年(明治22年)2月11日(紀元節)に、東京の明治宮殿(宮城)の正殿にて発布されました。明治天皇が、新皇居である宮城において、黒田清隆首相に憲法を手渡す形式で式典が執り行われた。/写真は3月の皇居外周
大日本帝国憲法は、1889年(明治22年)2月11日(紀元節)に、東京の明治宮殿(宮城)の正殿にて発布された。明治天皇が、新皇居である宮城において、黒田清隆首相に憲法を手渡す形式で式典が執り行われた。/写真は3月の皇居外周

高市首相の改憲への意欲

 高市首相は2月2日に新潟県上越市内の応援演説で、自衛隊を憲法に明記する憲法改正に意欲を示した。自衛隊の誇りを守り実力組織としての位置を明記する内容だった。その後の2月8日に衆院選が行われ自民党は総定数の3分の2を超える316議席を獲得した。

 憲法改正は衆議院・参議院各院の3分の2以上の賛成で発議できる。高市首相は選挙後に憲法改正を行うことを改めて示した。同時に国内のSNS・報道を見ると憲法改正は戦争に繋がると批判の声も出ている。

憲法改正と戦争は無関係

 日本は第二次世界大戦までは大日本帝国憲法を使っていたが、今の日本が使う憲法は第二次世界大戦の敗戦後にGHQの占領政策の一つとして変更された。このため今の憲法はアメリカが日本を拘束することが目的であり日本人のための憲法ではない。

■高市首相「憲法改正やらせてほしい」  自衛隊の明記に意欲
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA027KO0S6A200C2000000/

 高市首相は選挙前の応援演説で自衛隊を憲法に明記する憲法改正を公言した。この憲法改正は戦争に至ると病的なまでに反応する者が増加した。戦争は自国の憲法とは無関係に始まる。このことを理解しない者が憲法改正を批判する。

 実際にウクライナに侵攻したロシアが典型例。ロシアは憲法とは無関係にウクライナに侵攻し、ウクライナ人はロシアに占領されないために戦争している。日本が戦争を放棄しても外国から日本に戦争が侵入する。日本が戦争を放棄しても日本に侵攻する国がある。これが現実だ。

 何故日本が戦争に備えて憲法改正・国防強化する必要があるのか? それは日本占領を狙う仮想敵国が存在するからだ。日本が戦争できる態勢を整え、自衛隊を強化すると仮想敵国からの侵攻リスクは下がる。憲法改正は日本国民の生命財産を守るための国防強化。

 軽武装で侵攻された典型例はクエート。クエートは軽武装のためイラクのフセイン大統領がクエートに侵攻(1990年8月2日)する原因の一つになった。クエートの軽武装がイラクの侵攻を誘引し、後の湾岸戦争(1991年1月17日-2月28日)へ至っている。日本が反撃できる能力を高めれば仮想敵国は困る。イジメも同じで反撃しないからイジメが続く。反撃するならイジメは止まる。何故なら加害者は反撃されたら困るから。憲法改正は国家レベルのイジメ対策。

自衛隊を憲法に明記する場合の注意点

 高市首相は衆院選で勝利しても自衛隊を憲法に明記する意欲を保っている。しかも憲法改正に必要な3分の2を超える316議席を獲得しているから可能性が高い。しかし高市首相は自衛隊を憲法に明記する場合の注意点を知っているかが次の鍵になる。何故なら過剰に明記すれば逆に自衛隊の動きを制限するからだ。

■高市首相、改憲に意欲「国の理想の姿物語るのは憲法」「改正に向け挑戦」…国民投票の早期実施の意思表明
https://www.yomiuri.co.jp/election/shugiin/20260209-GYT1T00533/

 「日本国家は国防軍を保有し内閣総理大臣が軍政を発動し、軍隊に対して目的を達成するために運用させる。国外における国防軍の軍令は憲法と法律の外である。」

・軍政:宣戦布告・停戦・休戦・国軍に戦争の政治目的を付与する。
・軍令:軍隊の組織と運用は経験則に従い原則として自由。

・軍政:法の枠内の話。
・軍令:憲法・法律などの法外の話。

・国防大臣:軍政の補佐
・参謀総長:軍政に適した作戦戦力・作戦期間・戦域設定としての軍令の補佐

 仮に憲法改正で自衛隊を憲法に明記するとしても記述は上記が限界になる。何故なら軍政と軍令は別物。古今東西を問わず国王(政治家)は軍政を担当し、軍人が軍令を担当するように権力の分散を行った。これは日本も同じで政治と軍事を分離する権力の分散を行っていた。

大日本帝国憲法に戻せ

 高市首相は憲法改正を求めているが、その前に現憲法から戦前の大日本帝国憲法に戻すべきだ。何故ならGHQによる占領政策で大日本帝国憲法・日本軍・旧宮家・内務省などが日本から消された。しかし日本の戦争は1951年のサンフランシスコ平和条約締結で終わったから、この時から日本は大日本帝国憲法・日本軍・旧宮家・内務省を戦前の状態に戻せる。これはアメリカの許可は不要で日本の自由だ。このため高市首相は現憲法の改正よりも大日本帝国憲法に戻すことが先だと私は主張する。

 日本はサンフランシスコ平和条約が締結されて戦争は終わったのに何故GHQの占領政策を続けるのか? 占領政策を終わらせよう。大日本帝国憲法・日本軍・旧宮家・内務省などを戦前の状態に戻すことは日本の自由だ。それなのに何故日本の自由を放棄する?

 高市首相がすべきことはGHQの占領政策を終わらせること。憲法改正に必要な議席を獲得したならば、大日本帝国憲法・日本軍・旧宮家・内務省を戦前の状態に戻せば良いだけのこと。これで大日本帝国憲法から現代に合わせた憲法改正を行えば良いし、自衛隊は日本軍に戻る。さらに男系男子の皇統を受け継ぐ旧宮家が宮家に戻れば皇位継承問題は解決する。そして内務省が戻れば効率化を追求する組織になる。

大日本帝国憲法に戻しても民主主義は変わらない

 現憲法から大日本帝国憲法に戻すと軍国主義に戻ると否定する者がいた。だが現憲法から大日本帝国憲法に戻しても日本の民主主義は変わらない。何故なら戦前から日本は民主主義国家だったからだ。

 日本が大日本帝国憲法に戻すと民主主義国家が消えると言うのは間違い。日本の神話である古事記を見ると、主宰神である天照大御神は神々を集めて議論をさせた。神々の議論から出た結論に天照大御神の名で権威を与えて発布した。これは日本の政治の始まりであり、天照大御神は独裁者ではないことを意味している。

 天照大御神は主宰神として神々を集めて議論させている。神々の議論の結果で出たことを認め、天照大御神の名で権威を与えている。この方式は明治・大正・昭和・平成・令和でも変わらない。

 今も天皇陛下が議会を主催され政治家に議論させている。政治家の議論の結果で法案が出され、法案は天皇陛下の裁可を受けて法律になる。これが日本型民主主義。日本は神話の時代から民主主義であり、戦前は悪だ戦前には民主主義はなかったと宣う輩は嘘を言っている。

高市首相がすべきこと

 衆院選で自民党は総定数の3分の2を超える316議席を獲得した。これで憲法改正どころか、サンフランシスコ平和条約締結以来の好機を手に入れた。高市首相は理解しているだろうか? 高市首相は憲法改正に留まらず、国民に戦争は1951年のサンフランシスコ平和条約締結で終わったことを説明すべきだ。

 高市首相は説明の後に大日本帝国憲法・日本軍・旧宮家・内務省を戦前の状態に戻せば良い。これでGHQの占領政策は終わる。自民党の歴史的な勝利ならば一度に占領政策を終わらせる好機を得たのだ。その後に大日本帝国憲法を改正して現代に合わせれば良いだけだ。

(この記事はオンライン版の寄稿であり、必ずしも本紙の論調と同じとは限りません)

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