
通常国会の冒頭、高市早苗首相は衆院を解散した。戦後最短の選挙戦の火ぶたが切られた。
首相は、この時期の解散総選挙の大義として、「高市早苗が内閣総理大臣でよいのかどうか」と述べ、自維連立与党の政策を国民に認めてもらうための選挙であると強調した。
年度内に予算が成立しない可能性があることから、多方面から異論が出ているが、解散は首相の専権事項である。
自民党と日本維新の会が連立合意で掲げる「責任ある積極財政」や国会議員定数削減をはじめとした重要政策を進めるに当たり、民意の支持を得る必要がある。特に、物価高対策では与野党問わず主要政党が食料品減税などの減税策を打ち出しているが、いつから実施し、期間はどうするのか、その財源をどう確保するのか、具体策を有権者に明示すべきだ。
日本を取り巻く安全保障は、待ったなしの厳しい環境にある。外交発言権を強くするためには、政権の安定は欠かせない。先の衆院選、参院選で与党は過半数割れし、しかも、公明党が連立を離れ、維新が与党になっている。首相が早期の解散を決断した理由の一つではないか。
程なくして立憲民主党は安保関連法反対など政策を変えて公明と新党「中道改革連合」を結成した。それぞれの支持母体である連合と創価学会の組織力は衰えたとはいえ、与党にとって脅威に違いない。この展開の是非も焦点だ。
核武装している専制国家の中国、ロシア、北朝鮮に囲まれ、台湾有事の懸念が高まっている。さらに、今年に入るとすぐ、米トランプ政権がベネズエラ軍事作戦に出た。アジア太平洋地域で最も親密なパートナーである日本に求められる役割は大きい。
連立合意書にある抑止力強化や、スパイ防止法の制定を含むインテリジェンス機能強化、安定的な皇位継承、憲法改正についても選挙戦で議論を尽くしてほしい。
(報道部長・豊田 剛)






